疑義照会に関する書籍が発売されました。自分もほんの少しだけ執筆にかかわったので献本いただきました。www.chugaiigaku.jp 著者は青島周一先生です。 自分をEBMの沼に引きずり込んだ招き入れていただいた張本人! 青島先生がいなかったら、自分はブログを…
これ、自分は知らなかったのですが、ダメだと教わりました。えッ!?エリスロシンのジェネリックがエリスロマイシン「サワイ」なんじゃねーの!? 2024年最大の衝撃! (って言ったら、まだ今年始まったばかりやんってツッコまれたけど)なんか一般名が違う…
「論文を読め派」 vs 「教科書やガイドラインを読め派」定期的に勃発するこの戦争…。自分は詳細は知りませんが、ぶっちゃけどちらの意見も「それな」と思ってしまうんですよね。「薬剤師の仕事に役立つ臨床論文」なんていう本を書いておいてアレなんですけど…
前回(食事のときに、野菜を先に食べる→血糖値は下がる? - pharmacist's record)に引き続いてのテーマです。2019年の糖尿病診療ガイドラインに、 「近年、食品の摂り方によって、食後の血糖上昇を抑制しうることが注目されている。特に食物繊維に富んだ野…
食物繊維が豊富な野菜を先に食べることで食後血糖の上昇を抑制するっていう説がありますよね。自分も患者さんに話したりするのですが、その効果を検証したデータはあるのかな?ってことで調べてみました。国内から、外来患者に対する摂取順序を重視した糖尿…
全国的に咳止めの薬が品薄! ないものはない!あ、失礼、取り乱しました。”咳止め”といいますが、どれくらい咳を止めるんでしょうね。咳止めのチペピジンについてはこちらで紹介しました。 ph-minimal.hatenablog.comではデキストロメトルファン(メジコン)…
SGLT2阻害薬は尿糖としてグルコースを排泄し、体重を減少させますが、高齢者においては筋肉量減少にもつながってサルコペニアのリスクを高めるんじゃねーかっていう件について、日本人高齢糖尿病患者を対象としたプラセボ対照試験の結果が出ました。 https:/…
ミネブロ錠 1.25 mg、2.5 mg、5 mgに関する資料 2.7.6 個々の試験のまとめ https://www.pmda.go.jp/drugs/2019/P20190109003/430574000_23100AMX00011_K101_1.pdf 500ページ越えの資料…(唖然)71ページ 「尿量は、CS-3150 群及びプラセボ群で同程度であった…
ループ利尿薬グランプリ エントリー:フロセミド、アゾセミド、トラセミドこれまでの主な戦績は 【J-MELODIC】PMID:22451450 Superiority of long-acting to short-acting loop diuretics in the treatment of congestive heart failure アゾセミド(30~60m…
ph-minimal.hatenablog.com ループ利尿薬やサイアザイドはNa利尿、バソプレシンV2受容体拮抗薬のトルバプタンは水利尿。 どこから水を引っ張ってくるか 研修でNa利尿と水利尿の違いを生理学的な観点から教わったような気がするんですが、出典が見つからず…。…
SGLT2阻害薬は尿糖排泄とナトリウム排泄による利尿作用がありますが、尿量増加は長く続かないそうです。 尿量・尿糖の変化を調べた報告あり(国内の研究)。 Yasui A, et al. Diabetes Ther. 2018 Apr;9(2):863-871. PMID: 29488164 Empagliflozin Induces T…
チペピジン(アスベリン®)は鎮咳去痰薬として承認を得た医療用医薬品です。 子どもにも幅広く使用されていますが、需要増加にて2023年8月に供給が追いつかないという通知が流れました。 医療用医薬品 鎮咳薬アスベリン製剤の供給について(周知依頼) - お…
ヒトの水分は60%を占め、40%が細胞内液、20%が細胞外液(15%組織間液・5%血漿)と言われていますが、各種利尿薬はこのうちのどこから水を引っ張ってくるんでしょう…(素人感) なんかの研修で、ナトリウム利尿は細胞外液から、水利尿は全体からって聞い…
腎機能評価に関する薬局発の論文が出ていました。ぜひとも皆様に論文に目を通してもらいたいのでご紹介します。前置きとして、腎機能評価について簡単におさらい。腎機能評価のゴールドスタンダードはイヌリンクリアランス。これはイコール実測GFR 蓄尿によ…
以前はカリウム保持性利尿薬と呼ばれていたスピロノラクトンは最近ではMRAという位置づけとしてエプレレノンなどと一緒に語られることも多くなりました。 「浮腫」の適応を有する利尿薬ではあるのですが、フロセミドみたいなループ利尿薬と比べると利尿作用…
エーザイのアルツハイマー病治療薬・レカネマブが承認へ 厚労省・薬食審第一部会が了承 | ニュース | ミクスOnline 「厚生労働省の薬食審医薬品第一部会は8月21日、エーザイのアルツハイマー病治療薬・レケンビ(一般名:レカネマブ)の承認を了承した。」 …
クッソ疲れたから、ひさびさに音楽の話を!自分の音楽センサーは消灯しているので、新しい音楽情報がほとんど入ってこないのですが、センスがいいプロモーターが日本に引っ張ってくるアーティストをチェックしておけばOK!ってことで、自分の目に留まったの…
持続性GIP/GLP-1受容体作動薬のチルゼパチド インスリンなどとの併用ならまだしも、単独投与での低血糖リスクってどうなのでしょうか。 インクレチン関連薬は低血糖を起こしにくい印象をもっていましたが…。 ってことで、いくつか調べてみます。まずは総説か…
地域医療ジャーナル「ねこでも読める医学論文(a.k.a.ねこ読め)」 ~過去記事まとめ~ - pharmacist's record こちらで連載していた「ねこでも読める医学論文」ですが、地域医療ジャーナルの終幕とともに、ねこ薬局のねこ薬剤師たちの動向はピタリと止まっ…
ちょっと気になったので…。セララの添付文書 16.7相互作用 「エプレレノン100mg及びケトコナゾール(経口剤は国内未承認)200mg(1日2回)を併用投与した時、エプレレノンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.7倍及び5.4倍増加した」「医療現場における薬物相互作用…
アマプラで見つけた「ヤンキーハムスター」が最高すぎる! ヤンキーハムスター、略してヤンハム!自主制作アニメらしくて夫婦2人だけでつくってるらしい。 pisostudio.com主なキャラクターは3人(匹?) リーゼント、モヒカン、赤毛の後輩 製作者が分担し…
図1 ねこ薬剤師とトンガリ君 「トガっている」という言い回しがあります。 具体的にはどういう意味なのでしょうか。好戦的? 協調性がない? 我を貫く? ズケズケとものを言う?ザッとこのような印象が浮かびますが、これが良いか悪いかはさておき、「トガ…
有名なコラ画像のオマージュです potato4d.github.io ↑ こちらを利用させてもらおうかと思いましたが、転載していいかわからなかったので、ねこ薬剤師でパロってみました。もちろん雰囲気だけで医療をやっているわけではないですが、すべての医療行為が”科学…
ツイッターで薬剤師がオススメ書籍を紹介するという企画が毎年実施されています。 kuroyaku.tokyo ハッシュタグをつけて各々がオススメ書籍をツイート自分は今まで参加(ツイート)したことがなかったのですが、体調不良で自宅療養中にいろいろ読みましたの…
突然ですが、みんな大好きアルコール! ご時勢的に難しくなってしまいましたが、友達と飲むお酒は最高ですよね。 (といっても自分はクソザコ陰キャ&コミュ障でトークが苦手なので、大勢で居酒屋で飲み会したりするのは敬遠しちゃうけど)そこで独断と偏見…
有効性を証明するには、事前に○○の効果を調べるよ!と事前宣告します(具体的には臨床試験登録情報に研究プロトコルを公開、プライマリアウトカムを事前に設定)。とりあえず、試験を実施して、さまざまなパラメータを調べて、改善されたパラメータを探し、…
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Kurita J, Yonekura S, Iinuma T, Yoneda R, Imamoto S, Hanazawa T, Kawasaki Y, Namiki T, Okamoto Y. Evaluation of shoseiryuto for seasonal allergic rhinitis, using an environmental challenge chamber. World Allergy Org…
このタイトルを見て、 「あー、それな。前後比較試験では『喉の痛みを改善』という結果だったけど、プラセボとRCTで比較したら『プラセボと差はない』という結果だったって話でしょ」 という声が聞こえてきそうですが、実は同じテーマでもう1回RCTやったんで…
本ブログの読者さまであればご存知かと思うが、彼らは「ねこ薬局」に勤務するねこ薬剤師である。書籍を見つけたのが新人の”みに丸”、アメリカの卒業式にでてくるような帽子をかぶっているのが彼の上司である薬局長の”はかせ”(a.k.a.ボス)、そしてねこ薬局…
新作リリース決定!www.kinpodo-pub.co.jp2021~2022年の2年間の月日を費やして、血反吐を吐きながら執筆した書籍が2023年3月に発売される予定です。 ビジアブ本(祝!"ビジアブ"電子書籍化 - pharmacist's record)に続いて、単著は2冊目となります。お話を…