アセトアミノフェン坐剤小児用「日新」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/530113_1141700J1126_1_03
アセトアミノフェン坐剤小児用「JG」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/450064_1141700J1118_1_04
100mgはウサギのデータなので割愛
アセトアミノフェン坐剤小児用「TYK」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/400061_1141700J1053_1_11
パラセタ坐剤
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/340013_1141700J1100_1_10
カロナール坐剤
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/172190_1141700J1088_4_01
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/172190_1141700J2050_A_02
アンヒバ
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/730869_1141700J1045_4_02
アルピニー
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/1141700
添付文書に記載なし
インタビューフォーム
血中濃度2~3時間
DIをぶっこみましたがいかがでしょう。
どのメーカーの製剤も、キレイに標準製剤とぴったり血中濃度の推移が重なっているのですが、製剤間にばらつきがあります。
製剤ごとにばらつくというだけでなく、各種添付文書に記載された標準製剤のデータもばらついている…。
たとえばカロナール®100mg、200mgのTmaxは1~2時間、標準製剤も1~2時間
一方、「日新」「TYK」の100mg、200mgのTmaxは3~4時間、標準製剤も3~4時間になってます。
「血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。」という記述はあるものの、そんなにばらつくんでしょうか。
(くわしい人、教えて!!m(._.)m )
アセトアミノフェンの坐薬は吸収にばらつきがあるということは米国小児学会も指摘しています。
Acetaminophen toxicity in children
American Academy of Pediatrics. Committee on Drugs. Acetaminophen toxicity in children.Pediatrics .108 (4) 1020-1024;2001
直腸投与は肝臓を通過しないと勘違いしておられる人もいるようなのですが、直腸上部から吸収されると肝臓を通過して初回通過効果を受けますから、吸収部位によってばらつきが生じるのかもしれませんね。
また、日本の製剤間の溶出性の違いについても指摘されています。
「溶出性・分割性からみた市販アセトアミノフェン坐剤の比較」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjphcs/41/10/41_714/_pdf
めっちゃ溶出性が悪い製剤もありますけれども…
直腸で坐薬が溶ける速度がかわってくる!?
まあ効果については、そんなに差はなさそうだっていうのが示唆されています
ph-minimal.hatenablog.com
改めてこのメタアナリシスを読んでみると、いろいろとリミテーションがありそうなので決着がついたとは言いがたいですけどね汗
個人的にはゲロゲロ吐いてるような状況じゃなければ経口でいいんじゃね?って思います。
直腸投与の吸収のばらつきがちょっと気になりますよね。もちろん、ゲロゲロ吐いてて、高熱でぐったりって状況なら、坐薬製剤の適応になると思います。
いやぁ~、添付文書をちゃんと読むってのも大事ですね。
いろんな発見がある。。。
追記(R2.11.5夕)
経口製剤のデータは割愛しましたが、各製剤のTmaxは30分から1時間くらいで大きなばらつきはありません。
代謝の個人差だとしたら、坐薬よりもがっつりと初回通過効果を受ける経口製剤でもばらつくはず…
な、なぜだ…
直腸の吸収はやっぱりかなりばらつくということなのか…