読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。

ビラスチンの"偽"システマテックレビュー

皮膚科 耳鼻咽喉科

新しい抗ヒスタミン薬が発売準備中だそうですね。
その名はビラスチン(ビラノア®)
この競争率の高い領域に参入してくるとは!
よほど自信があるのでしょうか!?

とりあえず、簡単にDIを。

適応:アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴う掻痒
用法:成人に1日1回20mg、空腹時

副作用に眠気0.6%とのことですが、重要な基本的注意に「眠気を催すことがあるので自動車の運転など危険を伴う~以下略」の記載がありません
↑これがアピールポイントでしょうか!?

でも、用法に「空腹時」とはっきり記載してあるのはめんどくさいですね。ぶっちゃけ。ただ、食後だとCmax、AUCが落ちるみたいです。。

メーカーさんのパンフレットをみてみましょう(もしお持ちでしたらパンフレットのご用意を)。

Therapeutic effect of bilastine in Japanese cedar pollinosis using an artificial exposure chamber (OHIO Chamber). - PubMed - NCBI
Allergol Int. 2016 Jul 27. pii: S1323-8930(16)30096-X.
まずはフェキソフェナジンとプラセボを対照薬とした、スギ花粉噴霧質を用いた臨床試験のデータがでてきます。
パッと見、フェキソフェナジンより優位だ!というグラフではないですね。若干ビラスチンのほうが効いてるのかな?と見えなくもないですが、なぜこんな実験介入的なRCTを選んだんでしょう…。

Comparative inhibition by bilastine and cetirizine of histamine-induced wheal and flare responses in humans. - PubMed - NCBI
Inflamm Res. 2011 Dec;60(12):1107-12.
これを引用して、描かれたグラフ
セチリジンよりも膨疹や紅斑の抑制効果の発現がはやいよ!とアピールしたいんだろうなぁという内容。
ちなみにn数は各アーム12名ずつ。
wheal and flare responses to 100 mg/ml histamine by skin prickとのことなので、ヒスタミンで誘発する紅斑や膨疹を抑制する効果を比較しているようです。はぁ…そうですか、という感想。

最後には脳内H1受容体占拠率のグラフ。
(これはあとでとりあげます)


うーん。もっと有用なデータはないんでしょうか?
他剤との比較データが足りないですよね。エビデンスはないのでしょうか?

あっ!こんなときのPubmedだ!

検索してみましょう。
"bilastine"っと…。

f:id:ph_minimal:20161016195850j:plain

54報の文献がヒットしましたよ!

では、システマテックレビューのごとくまとめてみましょう(←嘘です、すみません)
選定基準は、「自分が興味を引くもの」というめちゃくちゃなクライテリアで怒涛のごとく文献をピックアップしていきたいと思います。

※注)批判的吟味は甘々なのでご容赦ください。適当です。原著をご確認ください。


さて、どういう順番でいきましょうか。
他剤とのガチンコRCTは最後にしましょう。

まずは、飲酒について(なぜそんなマニアックなところから?? だって飲酒したいんですもん。しょうがないしょうがない)
Psychomotor and subjective effects of bilastine, hydroxyzine, and cetirizine, in combination with alcohol: a randomized, double-blind, crossover, a... - PubMed - NCBI
Hum Psychopharmacol. 2014 Mar;29(2):120-32
結語だけ抜き取りますと、
「アルコール単独と比べて、ビラスチンとアルコールの併用は中枢神経抑制効果を増強しない」とのこと。

おお、マジですか。
たしかにビラスチンのDIにも相互作用のところにアルコールの記載がないですね。


お次は運転関連
Bilastine: a new antihistamine with an optimal benefit-to-risk ratio for safety during driving. - PubMed - NCBI
Expert Opin Drug Saf. 2016 Jan;15(1):89-98.
エキスパートオピニオンですが、
「ビラスチンは脳のH1受容体占拠率が低く、運転パフォーマンスを損なわない」といったことが書かれています。
タイトルどおり、運転するドライバーにとってベネフィットとリスクのバランスが最適だとのこと。

Acute and subchronic effects of bilastine (20 and 40 mg) and hydroxyzine (50 mg) on actual driving performance in healthy volunteers. - PubMed - NCBI
J Psychopharmacol. 2011 Nov;25(11):1517-23
Bilastine did not produce any driving impairment after single and repeated doses and can be safely used in traffic in doses up to 40 mg.
ほぉ。40mgまでは運転に支障はなさそうって感じですか。

Bilastine vs. hydroxyzine: occupation of brain histamine H1 -receptors evaluated by positron emission tomography in healthy volunteers. - PubMed - NCBI
Br J Clin Pharmacol. 2014 Nov;78(5):970-80.
これはアレですね。パンフレットに載っていた脳内占拠率の文献ですね。

↓パンフレットに載っていたグラフはこちらです
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4243871/figure/fig04/



はい、次、腎機能
Evaluation of the single-dose pharmacokinetics of bilastine in subjects with various degrees of renal insufficiency. - PubMed - NCBI
Clin Drug Investig. 2013 Sep;33(9):665-73
研究デザイン:open-label, single-dose, parallel-group study

腎機能別に4グループに分類

Group 1: healthy (GFR >80 mL/min/1.73 m2)
Group 2: mild renal insufficiency (GFR 50–80 mL/min/1.73 m2)
Group 3: moderate renal insufficiency (GFR 30–50 mL/min/1.73 m2)
Group 4: severe renal insufficiency (GFR ≤30 mL/min/1.73 m2)
各グループ6名ずつ。

平均年齢は60~70歳くらい。

結果はこんな感じ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3751212/figure/Fig1/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3751212/table/Tab4/

反復投与のデータが欲しかったですね。
ビラスチンはCYPの代謝を受けないですが、P糖タンパクの基質だそうです。

"renal excretion was the main elimination route for bilastine"とのことでビラスチンは腎排泄ですが、"The rapid urinary excretion of bilastine suggests daily doses would not lead to accumulation even in subjects with severe renal insufficiency"とのことで蓄積にはつながらないのではないかと。"An oral dose of bilastine (20 mg) was well-tolerated in renal insufficiency, despite the increase in exposure."ってことで忍容性良好。
"20-mg daily dose can be safely administered to subjects with different degrees of renal insufficiency without the need for dose adjustments."用量調節も不要かもしれないなんてことまで書かれてます。

グラフを見る限り、たしかに消失がはやく蓄積しなそうではありますが、一応用量半減したほうがいいんですかねぇ。
これはメーカーさんが宣伝にきたら聞いてみよっと!



The effects of bilastine compared with cetirizine, fexofenadine, and placebo on allergen-induced nasal and ocular symptoms in patients exposed to a... - PubMed - NCBI
Inflamm Res. 2010 May;59(5):391-8
これは花粉による誘発試験みたいな感じでしょうか。
Bilastine 20 mg, cetirizine 10 mg, fexofenadine 120 mg, or placebo です。
研究デザイン:double-blind cross-over study

Bilastine had a rapid onset of action, within 1 h, and a long duration of action, greater than 26 h. Cetirizine was similar.
1時間以内に効果が発現し、26時間以上効果が持続(腎機能の文献では消失ははやいみたいですが、効果は続くんですねぇ)。
ビラスチンは効果発現がはやいかのようにパンフレットでは描かれていましたが、こちらの研究では、セチリジンもsimilarとのこと。
あたりまえですが、フェキソフェナジンについては効果持続が短いといったことが書かれています。フェキソフェナジンの効果発現時間が同等だったかはパッと見、書かれてないです



こちらは小児、2016年8月ですから、最近ですね
Safety and tolerability of bilastine 10 mg administered for 12 weeks in children with allergic diseases. - PubMed - NCBI
Pediatr Allergy Immunol. 2016 Aug;27(5):493-8.
研究デザイン: phase III, multicentre, double-blind study これ非劣性試験、マージンは不明
P: children with allergic rhinoconjunctivitis and chronic urticaria(イントロをみると、2歳以上、12歳未満なのかな?)
E:bilastine 10-mg oral dispersible table (n = 260) once-daily
C:プラセボ placebo (n = 249)
O:Safety evaluations included treatment-emergent adverse events (TEAEs), laboratory tests, cardiac safety (ECG recordings) and somnolence/sedation using the Pediatric Sleep Questionnaire (PSQ).
試験期間:12週

<結果>
treatment-emergent adverse events治療下で発現した有害事象
(31.5 vs. 32.5%)
ほぼ同等で非劣性達成

注)日本では成人適応のみです(発売時)



さて、ここからガチンコRCTが続きます。
Comparison of the efficacy and safety of bilastine 20 mg vs desloratadine 5 mg in seasonal allergic rhinitis patients. - PubMed - NCBI
Allergy. 2009 Jan;64(1):158-65.

研究デザイン: randomized, double blind, placebo-controlled, parallel-group multicentre study、ITT解析
セッティング:ヨーロッパ8カ国
P:12-70 years old symptomatic seasonal allergic rhinitis (SAR) patients
E:bilastine 20 mg 1日1回  (n=233)
C1:デスロラタジンdesloratadine 5 mg 1日1回  (n=242)
C2:placebo (n=245)
O:The primary efficacy measure was the area under the curve (AUC) for the TSS over the entire treatment period.
試験期間:2週

資金提供:FAES FARMA,S.A., Spain, for financial support
(the study sponsor (FAES FARMA S.A., Spain)という記述もあり)
http://faesfarma.com/en/products/international-vademecum/ 製薬会社がスポンサー


NSS
nasal (obstruction, rhinorrhoea, itching, and sneezing):鼻づまり、鼻水、かゆみ、くしゃみ

NNSS
nonnasal (ocular itching, tearing, ocular redness, itching of ears and/or palate):目のかゆみ、流涙、目の赤み、耳および/または口蓋のかゆみ

TSS=NSS+NNSS

これらの症状を、4ポイントスケール(0-3)で評価。0が症状無し。3点が一番重症。
あれ?アブストに書いてあることと本文のNNSSがちょっと違いますね。まあ気にせずすすめちゃいます。目の異物感と目のburningって項目も本文には書かれてます。


患者選定
12~70歳
季節性アレルギー性鼻炎(SAR;seasonal allergic rhinitis) 既往歴2年以上
その地域に特有の季節性アレルゲン(主に花粉)と通年性アレルゲン(ハウスダスト、ダニ、犬、猫など) にプリックテスト陽性
reflective nasal symptom (NSS) scoreが36点以上(スクリーニング最後の3日間の6回のアセスメントで36点以上だから、1回につき6点以上。NSSは4項目で0~3点だから、12点中6点以上。)

除外基準は省略!薬の服用歴なども除外基準として設定されてます。


statistical analysis
main outcome(つまりAUCか?)の15%の差を検出するためのサンプルサイズ660名(各220名)、20%の脱落を見越している。
検出力80%、α5%

フローを見ると、lost to follow upは1例のみ。

患者背景
人種:99%白人
診断から7年
ベースラインのTSS:13点
ベースラインのNSS:7.5
ベースラインのNNSS:5.4

<結果>
TSSの推移がグラフになってますが、デスロラタジンとそんな差はないですね。ほぼ重なってます。
初日はややビラスチンがはやく症状が軽減してるようにも見えますが。

有害事象もほぼ同等。眠気、頭痛の頻度は同じ。疲労だけビラスチンのほうが多い。
プラセボとの差もほとんどないが、眠気はほんのちょっとだけ実薬のほうが多い。
詳細はTable4をごらんください。これ、フルテキスト読めるので。



Efficacy and safety of bilastine 20 mg compared with cetirizine 10 mg and placebo for the symptomatic treatment of seasonal allergic rhinitis: a ra... - PubMed - NCBI
Clin Exp Allergy. 2009 Sep;39(9):1338-47.
背景:ビラスチンは新しい非鎮静性のH1ブロッカーでアレルギー性鼻炎に適応。
研究デザイン:a randomized, double-blind, parallel-group study.
P:seasonal allergic rhinitis 12~70歳
E:bilastine 20 mg
C1:cetirizine 10 mg
C2:placebo
O:The primary efficacy measure was the area under curve (AUC) of reflective TSS over 14 days of treatment (TSS-AUC(0-14 days)).
治療期間:2週
資金提供:アブストの記載なし。

nasal (obstruction, rhinorrhoea, itching and sneezing):鼻づまり、鼻水、かゆみ、くしゃみ
non-nasal (ocular tearing, redness and itching):眼流涙、目の赤み(充血?)、目のかゆみ

<結果>
mean TSS-AUC(0-14 days) (score x day)
ビラスチン76.5
セチリジン72.3
プラセボ100.6

有害事象は
all treatments were well tolerated and the AE profiles of bilastine and placebo were similar,

ただし、
bilastine-treated group experienced somnolence (1.8%; P<0.001) and fatigue (0.4%; P=0.02)
than patients in the cetirizine-treated group (7.5% and 4.8%, respectively).
おっと、ここで差がみられましたな
セチリジンよりビラスチンのほうが眠気や疲労感が少ないかもしれません。

ただ、これアブストしか読めないので、批判的吟味はできないですね。


お次は皮膚疾患。
Comparison of the efficacy and safety of bilastine 20 mg vs levocetirizine 5 mg for the treatment of chronic idiopathic urticaria: a multi-centre, ... - PubMed - NCBI
Allergy. 2010 Apr;65(4):516-28.
研究デザイン:multi-centre, double-blind, randomized, placebo-controlled study.ITT解析(Analyses of all efficacy measures were performed on the intent-to-treat (ITT) population)
セッティング:46 centres across Europe and Argentina(Argentina, Belgium, France, Germany, Poland, Romania and Spain)
P:chronic idiopathic urticaria with moderate-to-severe symptoms.慢性突発性蕁麻疹 525名
E:ビラスチン20mg
C1:レボセチリジンlevocetirizine 5mg
C2:プラセボ
O:change from baseline in the total symptoms scores (TSS) over 28 days
試験期間:28日間
資金提供:the study sponsor (FAES FARMA, SA, Spain)

患者選定除外基準は省略~。

<症状評価方法>
かゆみ、膨疹の数、膨疹の大きさを0~3点で評価。点数が高いほど重症。

<Statistical analysis>
TSS1点の差を検出するためのサンプルサイズ各アーム142名→20%の脱落をみこして各アーム180名、計540名
検出力80%、α5%

フローをみると、
lost to follow upは5件。各アームで偏りなし。
withdrawnはプラセボで多い、効果不足が目立つ。

<患者背景>
平均年齢:40歳
白人が99%
診断からの期間:ばらつきあるが30ヶ月前後
TSS:6.5くらい(3点×3項目で合計9点満点)

<結果>
原著のFigを見てみてください。
統計的な差があるかどうかはチェックしてませんが(記載が見当たらず、即効諦めました…)、これはレボセチリジンのほうが効いているように見えますね。

有害事象は、
頭痛:プラセボより実薬がやや多い
眠気:レボセチリジン>ビラスチン>>プラセボ

ただですね、蕁麻疹による睡眠障害の検討においては、ビラスチンよりレボセチリジンのほうが若干優れているようです(統計的な差は無し)

かゆみを伴う皮膚疾患においては抗ヒスタミン薬の眠気が強みになることもあるかもしれませんね。



Efficacy and safety of bilastine 20 mg compared with cetirizine 10 mg and placebo in the treatment of perennial allergic rhinitis. - PubMed - NCBI
Curr Med Res Opin. 2012 Jan;28(1):121-30.
研究デザイン:multicenter, randomized, placebo-controlled, double-blind, parallel-group study、intent-to-treat population(DB-RCT phase)
セッティング:Argentina, Europe, and South Africa
P:perennial allergic rhinitis 通年性アレルギー性鼻炎 650名
E:Bilastine 20 mg
C1:Cetirizine 10 mg
C2:プラセボ
O:
Double-blind phase:AUC of TSS(total 6-symptom scores (rT6SS) [28日目]
Open-label phase:Long-term safety[12ヶ月フォロー] 513名

試験期間:二重盲検は28日間、その後、オープンラベルで12ヶ月
資金提供:Faes Farma, S.A.

<患者選定基準>
12~70歳
診断から2年以上
プリックテスト陽性(house-dust mites, Dermatophagoides pteronyssinus or D. farinae, animal danders, dogs or cats, molds, etc. ハウスダスト、ダニ、動物のフケ、犬、猫、カビなど)
6回の評価で、reflective nasal symptoms score 30点以上/72点(12×6)中

除外については割愛

<結果>
ビラスチン、セチリジンともにプラセボより有効
南アフリカではプラセボ効果が高く、南アフリカでは有意差なし。

bilastine and cetirizine were similarly effective and more effective than placebo during a 4-week treatment period
との結語で、こちらではとくに有害事象の差はアブストにかかれていません。



これはQOLがアウトカム
Quality of life in patients with allergic rhinitis: a clinical trial comparing the use of bilastine versus loratadine. - PubMed - NCBI
Clin Otolaryngol. 2016 Jul 6. doi: 10.1111/coa.12695. [Epub ahead of print]

研究デザイン:prospective randomised double-blinded study.
セッティング:ブラジルの耳鼻科外来
P:アレルギー性鼻炎73名, aged between 18 and 63 years
E:ビラスチンbilastine 20mg
C:ロラタジン loratadine 10mg
O:quality of life as assessed by the modified Rhinoconjunctivitis Quality of Life Questionnaire (RQLQm)
試験期間:10日

<結果>
The use of bilastine 20 mg or loratadine 10 mg significantly reduced RQLQm scores after 10 days of treatment (P < 0.001); however, there was no statistically significant difference between the two treatment groups (P > 0.05).
どちらもベースラインより改善したが、群間差はない。the effectiveness of both was equivalentとのこと。
→つまり臨床的な差はほとんどないんじゃない?て感じですかねぇ。

Rhinoconjunctivitis Quality of Life Questionnaire(RQLQ)
「①活動性の制限,②睡眠,③鼻眼以外の症状,④実生活の問題点,⑤鼻症状,⑥眼症状,⑦情緒面の7つの項目からなり,それぞれ7 段階で表される(高い点数ほどQOL が障害されている)」J AllergyClin Immunol. 1990; 104: 364–9


とうとう日本人対象のRCTです。2016年7月掲載
Efficacy and safety of bilastine in Japanese patients with perennial allergic rhinitis: A multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled... - PubMed - NCBI
Allergol Int. 2016 Jul 12. pii: S1323-8930(16)30085-5
研究デザイン: randomized, double-blind, placebo-controlled, parallel-group, phase III study (double dummy)、full analysis set (FAS)
P:perennial allergic rhinitis 通年性アレルギー性鼻炎 18歳以上~74歳以下
E:bilastine (20 mg once daily)256名
C1:fexofenadine (60 mg twice daily)254名
C2: placebo 255名
O:The primary endpoint was the mean change in total nasal symptom scores (TNSS) from baseline to Week 2 (Days 10-13).
(TNSS; scores for rhinorrhea, sneezing, nasal congestion and nasal itching)
試験期間:2週
資金提供:大鵬


選定除外基準省略

<評価方法>
TNSS is the sum of the individual scores for rhinorrhea, sneezing, and nasal congestion and itching.
sneezing, rhinorrhea or nasal congestion:5点満点
nasal itching score:4点満点
0点→症状なし 点数が高くなると症状悪化

<Statistical analyses>
サンプルサイズ:各群226名、計678名→10%の脱落を想定し、750名、各250名。
検出力90%、α0.05


<結果>
table1を見ると、プラセボもそれなりに効いてて、差が小さいですね。
フェキソフェナジンもビラスチンもほぼ同等かなという印象ですが、
Fig3を見ると、若干、ビラスチンのほうが効き始めるのがはやいのかもしれないという気もします。
でもtable3を見ると、投与1時間後の効き目はどっちもどっちかなぁって気も…。
そもそもプラセボがけっこう効いちゃってます。投与1時間後ってプラセボ効果も最大なんですかね…?




さて、自分のノートにまとめた内容を抜粋して殴り書いてみましたが、まとまりがなくなってしまいました…。

簡単にまとめてみます

①添付文書に眠気・運転注意の記載がない。ただし、ちょっとだけプラセボより眠気の発現が多かったRCTもある

②食後だと吸収が悪くなる可能性あり→空腹時投与

③CYPの影響はうけない。腎排泄。忍容性が高いため、腎機能に応じた用量調節は不要とのエキスパートオピニオンもあるが、今後検討していく必要があるかもしれない。

④1時間で効果発現、1日効果持続。これまでの試験において、若干効果発現が早いように見えるデータもあるが、臨床的にどれほどの差があるかはわからない。

⑤海外では小児のDB-RCTも実施され、半量の10mgで安全性の非劣性が認められたが、日本では成人適応のみ。

⑥皮膚疾患にはレボセチリジンのほうが効果が強い印象。

QOLはロラタジン10mgと差がみられず、ジェネリックがないビラスチンがファーストチョイスになるとは考えにくい。

注)
あくまで個人の印象です!各自、原著を読んでご判断いただきたいと思います。
記載ミスがございましたらご指摘お願いします。