pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

健康情報の見極めポイント「いなかもち」?

新型コロナウイルスに関して、さまざまな情報が流れていますね。

一般の方々にとっては(プロであっても)、
「誰が言ってることが正しいんダァァ!?」
と混乱してしまうことでしょう。

ヘルスリテラシー(健康情報を適切に活用する能力)を備えなきゃ!と危機感を覚えている一般の方々も多いかもしれません。

そこで、健康情報を見極めるポイントとして、「いなかもち」が提唱されています。

f:id:ph_minimal:20200405110201p:plain
聖路加国際大学 ヘルスリテラシー学習用eラーニング教材より
ヘルスリテラシー学習用eラーニング教材/ Health Literacy e-Learning Video - 聖路加国際大学学術情報センター図書館

※田舎もちって食べたことなくて、串に刺してる感じかと思ったのですが、これじゃあ団子ではないかとのご指摘を受けました!💦

「いなかもち」はヘルスリテラシーを備えるための5つのポイントの頭文字です。


【い:いつ書かれた情報?】

治療に関する情報を調べていたとします。
B○○K ○FFに行って、本を買いました。
勉強するぞ!!

しかし、その本の出版年月日が20年前だったらどうでしょうか?

現在ではいろいろと治療法が変わっている可能性があります!

古い情報は一律にダメだ!というつもりはありません。それ以降、新しい知見が出ていないかどうかもチェックする必要があると思います。


【な:なんのために書かれた情報?】

ビタミンが風邪の予防に効くのか知りたい!
こんなときはとりあえずネットで検索しよう!

ビタミンの有用性について紹介されているサイトがたくさん出てきました!
すげぇ!

しかし、その情報は何のために発信されているのでしょうか?

ビタミンのサプリメントを販売する目的で提供されている情報かもしれません。
何のために書かれた情報なのかを確認しましょう!


【か:書いた人はだれ?】
情報の発信者はだれなのでしょうか?
「だれが言っているかではなく、なにを言っているかが重要だ」という考え方もありますが、専門的知識を有しているかどうかをチェックして損はないでしょう(※)。

公的機関や学会など、"大勢の専門家のチェックを経た上で提供されている情報"は妥当性が高いのではないでしょうか。
「なんのために」「かいた人はだれ?」を踏まえると、通販サイトなどから学習するのではなく、直接的な金銭的利益を目的としていない公的機関から情報を得るのは無難な方法だと思います。


※個人的には発信元がプロだろうが素人だろうが、分け隔てなく妥当性を吟味する必要があると思いますが、「普段、どんなことを言っている人なのか」をチェックすることは大事だと思っています。


【も:もとネタはなに?】
いわゆる、「ソースは!?」ってやつです。
重要ですね。

客観的なデータと思われる情報でも、根拠を示していただかないと、チェックできません。
個人的な意見や主張、憶測だけでは、その人の解釈が間違っている可能性もありますからね。

また、都合のいい文献ばかり引用しているといった偏りがないかどうかもチェックしたほうが無難です。肯定的な論文ばかり引用して、有効有効!って言われても、否定的な論文もあるのになぁ…ってなこともありますよね。


【ち:ちがう情報を比べた?】
これ、めちゃくちゃ大事だと思います!

ひとつの情報源だけでなく、さまざまな情報源から入手することで、「偏った情報ばかり仕入れてしまう」というリスクを防げます。
バランス大事!
大勢の人たちの意見に耳を傾けるとよいでしょう。



以上、個人的な見解を踏まえて解説しましたが、聖路加国際大学YouTubeチャンネルより、公式の解説が閲覧できます。
ぜひともこちらをご覧ください!
https://youtu.be/nYXFa8l9Z7o
https://youtu.be/Hxfuo-ufNNg
すばらしい情報発信なのに、再生回数が約500回というのはさびしすぎます!
私のブログで紹介することで、少しでも再生回数が増えればいいなと思います。
バズるといいな!めざせ100万再生!!(私にはそんな影響力はない…涙)

ヘルスリテラシー学習用eラーニング教材/ Health Literacy e-Learning Video - 聖路加国際大学学術情報センター図書館
前述の、↑こちらのサイトには、もっとこまかい解説動画のリンクがまとめられていますので、そちらもぜひご覧ください!

コマンド?→引きこもり

東京は週末の自粛要請→平日のうちに帰省する人が多い

という状況のようです。

そんな話をどこかで聞いたような気がします。
イタリアでは、レッドゾーンが封鎖されるという噂が流れて、夜のうちに大勢が脱出を試みたそうで、感染拡大の一因になったとか…(事実なのかデマなのかの裏は取ってませんが)。

「週末自粛要請」→「平日に移動すればいい」
という誤解(?)
が生じてしまい、感染拡大が懸念されるところです。


ウイルスの立場になって考えてみたいと思います。

ウイルスは生物に寄生しないと生きていけません。
しかも、ヒトに感染したとしても宿主と一緒にずーっと共存することはできず、免疫によって排除されるか、宿主が亡くなってしまいウイルスも消滅する。このどちらかの道しかない(と現時点では考えられます)。

生き物から生き物へと伝播しつづけることでしか種の存続はないのです(ネコへの感染なども認められたようですので、ヒトではなく生き物と記載しました)

伝播の方法は、飛沫感染接触感染、特定の環境下におけるエアロゾル感染

ただし、ウイルスは自分の意思で宿主から拡散していくことはできないと思われます。感染者が咳をしたりくしゃみをすることでウイルスが体外へ飛び出します(便にも検出されている)。くしゃみをするときにあてがった手でいろんなものに触れることでウイルスが拡散されていきます。

ただ、拡散したとしても、環境表面ではせいぜい2~3日(PMID: 32182409 材質によって違いあり。また、スマホなどの液晶にはもっと長期間生存したというニュースが…R2.3.30、論文化されたかは未確認)。
そのわずかな期間の間に、別の生き物に感染しないと環境表面に付着しているウイルスは自分たちだけで増殖することはできず、短期間で死滅してしまいます。

ウイルスにとっては、宿主が移動すれば移動するほど、他の生き物へと移り住むチャンスが増えるということです。

日本は世界中でオーバーシュートする前の段階で、軽い症状がある人は受診するのではなく、とりあえず自宅療養という指示を出しました。COVID-19であるかどうかにかかわらずです。これはSARS-CoV-2だけでなく、他のウイルス(インフルエンザ、既存の風邪を引き起こすウイルス)にとっても困る措置だったと思います。感染者が移動しないということはウイルスにとっては伝播を妨げられてしまい、大打撃となりますから…。(「風邪でも休めないあなたに」というキャッチコピーは、ウイルスたちにとっては大喜びです)

というわけで、感染拡大はウイルスではなく宿主の行動によって制限されると言えます。

とはいえ、症状が出ていない潜伏期間での感染例も認められており(PMID32003551)、どうすればいいんだって感じですよね。すべての活動を停止するわけには行きませんから…。

生活する上で最低限の水準を維持しながら、なるべく不要の行動を控え、他人やモノとの接触に注意するというところでしょうか。

環境表面で2~3日(プラスチックなど)は残るという報告もあることから、大勢の人が触れる、ドアノブとか手すりとかにウイルスが付着している可能性があると思って行動したほうがいいのかもしれません。汚物のように汚かったり、臭かったりすれば判別できるんですけど、ウイルスは目に見えませんから。

そうは言っても触らないとドアは開けられないですし、逐一消毒されてるとは限らないので、いろんなものに触らざるを得ない自分の手にはウイルスが付着している可能性があると考え、むやみに自分の顔を触らない方が無難でしょう(これが難しい!自分は無意識に触ってしまう…)。

手すりとかに付着したウイルスにとっては「ほら、みんな。もっと触って触って~」て感じでしょうね。そして非感染者の手に付着したら第一段階突破、そのつぎは「その手で鼻をほじったり、食べ物をつかんで口に入れてくれ~」って体内への侵入を願うわけです。
ウイルスは願うだけで行動できません。宿主となるヒトの行動によって感染成立するかどうかが決まるのです。
(欧米の握手という習慣はウイルスにとってありがたい習慣だったことでしょう。日本のように頭を下げたところでウイルスの感染に寄与しないので…)

結局のところ、ウイルスの感染拡大に寄与するのはヒトの行動だということです。


(※ウイルスの感染について自分なりに思うところを述べましたが、私は感染症の専門家ではないので、誤っている部分もあるかもしれません。あくまで参考程度にとらえていただければと思います。)


・・・
というわけで本日(仕事休み)の私の行動は…?
→引きこもり!

引きこもりという行動が社会にとって最強の武器になるなんて思いもよりませんでしたね。
今日も1日しっかりと引きこもります。
f:id:ph_minimal:20200329113323p:plain

自粛自粛自粛!

楽しみにしていたライブが中止になりました。
アーティスト来日せず。

終わった…
まあ、強行開催されたとしても、自分は医療従事者なので参加しないことは確定していたのですが、こんなことになってしまうとは…

密集・密閉・密接の3条件が危険だということなのですが、その3条件が集まる音楽イベントでしか生きる実感を得られない私は何を糧に生きていけばよいのでしょうか…。

ただ、これからが正念場です。
東京は週末の自粛要請が出たようです(原則禁止でもいいレベルな気もしますが)

日本もいつイタリアのように感染拡大してもおかしくない状況。
感染者の報告数は約2週間前の新規感染を反映しているので、"今"の状況がわかるのは2週間後…
欧米ではすごいスピードで感染が拡大したので、日本も2週間後にはどうなっているかわかりません。

今週末も引きこもって積ん読医学書を消化しようと思います。
医学書を読むのは新しい発見の連続で楽しいのでOKですよね(震え声)
勉強します!(嗚咽)

ところで、この前の3連休で気が緩んで外出した人が多かったのでは?という声が散見されますが…
f:id:ph_minimal:20200326084326j:plain