Chestより
Tobacco Dependence Predicts Higher Lung Cancer and Mortality Rates and Lower Rates of Smoking Cessation in the National Lung Screening Trial. - PubMed - NCBI
Chest. 2018 May 17. pii: S0012-3692(18)30587-7.PMID:29793736
二次解析論文です。
元の研究は、これかな↓
Reduced lung-cancer mortality with low-dose computed tomographic screening. - PubMed - NCBI
N Engl J Med. 2011 Aug 4;365(5):395-409. PMID:21714641
5万人以上が参加した肺がんスクリーニングのRCTです
で、Chestのほうですが、二次解析ではないのでいつものRCTシートはつかわず、適当に図解にします。
患者背景は、元論文より。
×にしているのは、これらは除外されているよ、という意味です。
朝起きて何分以内に最初の一本を吸うのか(TTFC;time to first cigarette)を調査し、5分以内か、60分以上経ってからかで2群に分けています(中間の人たちは解析から除外したのかな?人数の振り分けは不明)。つまりこの2群にランダムに分けたわけではありません。
よって、矢印がいつものRCTシートとちょっと違いますね。
まあ、これで伝わるでしょう。
このTTFCていうのは、禁煙率の低さとも相関があるようで、依存度の強さをあらわす指標となっているようですね。
結果は図解のとおり。
なかなかはっきり差がでている模様。
一般の方がこれをご覧になることもあるかもしれないので、一言ことわっておきます。
勘違いしないでいただきたいのは、「じゃあ起床後1時間以上経ってから吸うようにすればいいんだな」という解釈はちょっと違います。
朝起きてすぐに吸うような依存度の高い方がハイリスクだということですね。
よって、このデータはリスクの程度を評価するのに、この質問は使えそうだな、という感じでしょうか。
喫煙者の患者さんのリスクを見積もる上で、朝起きてから何分くらいで最初の一本を吸っているかを聞いてみるのは参考になるかもしれません。