pharmacist's record

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新型コロナ疑い→リアルタイムでの評価に有用な臨床予測ルールは?

A Symptom-Based Rule for Diagnosis of COVID-19
A Symptom-Based Rule for Diagnosis of COVID-19. SN Compr Clin Med. 2020 Oct 24:1-8. PMID: 33134843

陽性者120人、陰性者120人の各症状の有無
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陰性だった人たちの診断がなんだったのか気になるところではあるけれども…

やはり、味覚や嗅覚の異常があれば、コロナの疑わしさが増すと考えてよさそう。
他はようわからん…。

胸部絞扼感(胸の締め付け感)と喘鳴があるとコロナの可能性は減少傾向。ただし、これらの症状は安心していいというわけではなく、別の疾患の可能性が高まると捉えたほうがよいかと。もっとヤバい疾患という可能性もある。
あくまで、このオッズはコロナっぽさのオッズ。
オッズが低いから怖くないという指標ではない。
(↑こんなおことわりを入れなくても、このブログの読者はご存知かと思いますが…)

接触歴との関連は?

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疑い例だとあまりオッズが高くない模様。ふーむ…。

症状の組み合わせ技で、LRが見積もられている
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メモ:
「検査陰性のすべての患者を対照としたのではなく、SARS-CoV-2陽性患者と年齢、性別、検査日によって一致した症候性SARS-CoV-2陰性者を選択した」


以上、備忘録でした。
こういうデータの収集って大事だと思います。
PCR検査は結果が出るまでタイムラグがありますからね。