pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

COVID-19と免疫抑制薬  日本リウマチ学会の提言(2020年2月22日)

ひきつづきCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)についてです。

https://www.ryumachi-jp.com/information/medical/covid-19/

日本リウマチ学会のステートメントがでました。
(2020年2月22日現在)

患者さんから『免疫抑制薬をどのようにしたら良いか』という質問を受けた場合の対応
について記載されています。

「免疫抑制薬服用者が感染リスクを上昇させるというエビデンスはない(2020年2月22日現在)」
「免疫抑制薬、生物学的製剤、抗リウマチ薬、ステロイドは、原則として同じ用量で継続投与とし、感染症の兆候がある場合は、これら薬剤は機序的に重篤化のリスクが考えられるので、ステロイドは原則同じ用量で維持、他の薬剤は減量や投与の一時的延期などを慎重に検討し、通常の感染症時と同様に対応」

患者さん向けのQ&Aにもほぼ同様のことが書かれています。
「免疫抑制治療の減量・中止によってリウマチ性疾患の再燃のおそれがあるため、原則として、免疫抑制薬、生物学的製剤、抗リウマチ薬、ステロイドは同量で服用継続。感染症の症状があらわれたら主治医相談」
とのことです。

自己判断で中止したりせず、原則として同量で継続ということですね。
学会がこのような提言をしてくれるのは専門外の薬剤師としてはとても参考になります。ありがたいことです。

自分は薬局勤務の薬剤師ですので、COVID-19にかかった患者さんの治療に直接かかわることはありませんが、慢性疾患の患者さんと接する上で、COVID-19に関連する周辺情報をきっちりおさえておくことは大事だと思います。


繰り返しますが、これは2020年2月22日時点の提言ですので、今後更新される可能性もあります。
最新の情報をチェックしていただくようお願いします。