いや~、今日は疲れました。
通勤時間、往復3時間半ってヤバみ。
腰が痛い…。長時間運転ってアカンですね。
さて、今日の昼休みにJAMAのメールを見ていたら、DPP4阻害薬のリナグリプチンのRCTが…
アブストを眺めて「マジか!」と
パパッとビジアブにしてみました。
Effect of Linagliptin vs Glimepiride on Major Adverse Cardiovascular Outcomes in Patients With Type 2 Diabetes: The CAROLINA Randomized Clinical Tr... - PubMed - NCBI
PMID:31536101
リナグリプチンの心血管有害事象がグリメピリドに劣っていないかどうかを検証した非劣性試験です。
主要評価項目は心血管イベントの複合アウトカム。
いわゆるMACEってやつです。
フォロー期間の中央値は6.3年
グリメピリドは1mgからのタイトレーション
平均投与量は2.9mg/日だったそうです。
HbA1c7.5%を超えていたら、医師の裁量でlocal guidelinesに従って薬を追加してもよいとのこと
追加薬剤はpioglitazone, metformin, α-glucosidase inhibitor, or basal insulin
細かいことはおいといて、結果です。
MACEの発生率はほとんどかわらず、有意差なし。
非劣性達成。
低血糖頻度は圧倒的にグリメピリドのほうが高頻度。
そりゃそうだ。
SU剤は低血糖リスクがあるから。
驚いたのは低血糖の頻度に大きな差がついたことではなく、
低血糖はこんなに差があったにもかかわらず、MACEは差がつかなかったこと。
驚いたのは自分だけでしょうか?
かの有名なACCORD(強化療法vs通常療法で死亡増加→試験中断)では、強化療法群の低血糖頻度の増加が心血管死に寄与していると思ったのですが…。
(ACCORDの考察については、来週発売の自著で取り上げました)
ちなみに総死亡は10.2% vs 11.2%で有意差はないものの、リナグリプチンのほうがやや少ない傾向
体重はそれほど大きな差はなく、リナグリプチンが1.5kgくらい少ないという結果(有意差あり)。
(SUは体重が増えると言われています)
さて、この結果、みなさんはどう解釈しますか?
ぜひ原著論文を読んでみてください。
(自分は流し読みのくせに、他人には熟読をすすめる丸投げ気質)
さて、今日は9月25日
ニンジャ先生(黄川田修平先生)が旅立ってから2年ですか。はやいものです。
自分が書いた本が出版されることをお伝えしたかった。そして、読んでいただいて、感想をお聞きしたかった。
自分はニンジャ先生ほど精力的な活動はできていませんが、ニンジャ先生が思い描いた理想に近づける一助となればと思っています。