なんか社内勉強会らしきものをやったりしてるみたいなんですが、今度、漢方をテーマにやるらしいんですよね。
MRさんとか呼ばずに自分たちでやっちゃいたいので、やべー勉強しなきゃって感じなんですが!漢方わけわからん。
メーカーさん呼んだら、漢方サイコー!て話になるんでしょうけどね。
やっぱエビデンスベースでやりたいところ。
個人的には漢方で鉄壁のエビデンスといえば、術後患者さんに対する大建中湯なんですが、調べてみると…
あら!?コクランレビューが最近発表されてるじゃないですか!
Daikenchuto for reducing postoperative ileus in patients undergoing elective abdominal surgery.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29619778
Cochrane Database Syst Rev. 2018 Apr 5;4:CD012271.
言語制限なしで、さまざまなデータベースを用いて文献探索
UMIN Clinical Trials Registry (UMIN-CTR), ClinicalTrials.govあたりもチェックしており、未公表の研究もチェックしている模様。
選定基準;RCTのみ
<結果>
7RCT、計1202名
そのうち4つはバイアスリスクが低く、3つは高い
<術後、最初の放屁flatusまでの時間>
平均11時間短縮(2試験、症例数83名、エビデンスの質はvery low)
mean difference (MD) -11.32 hours, 95% confidence interval (CI) -17.45 to -5.19; two RCTs, 83 participants; very low-quality evidence
<術後、最初の排便までの時間>
9時間短縮の傾向だが有意差なし(4試験、症例数500名、エビデンスの質はvery low)
(MD -9.44 hours, 95% CI -22.22 to 3.35; four RCTs, 500 participants; very low-quality evidence)
<術後、通常の固形食再開までの時間>
有意差なく、ほとんど差はない。
MD 3.64 hours, 95% CI -24.45 to 31.74; two RCTs, 258 participants; low-quality evidence
<薬剤関連有害事象>
有意差なし リスク差ゼロ(有害事象を報告している5つの試験より)
risk difference (RD) 0.00, 95% CI -0.02 to 0.02, 568 participants, low-quality evidence
<患者満足度>
不明。MDはほぼゼロ
patient satisfaction (MD 0.09, 95% CI -0.19 to 0.37; one RCT, 81 participants; very low-quality of evidence
<退院するまでの術後イレウスに対する再介入>
リスク比0.99
(risk ratio (RR) 0.99, 95% CI 0.06 to 15.62; one RCT, 207 participants; moderate-quality evidence),
なるほど…。
たしかに腸を動かすみたいですね。術後の放屁や排便は早まるのかな…?
エビデンスの質は低いみたいですが…。
イレウス予防の効果はわかりませんね。発生率自体が低いんでしょうね。信頼区間の幅がめちゃ広い。
さて、これは長期服用する意義はどうなんでしょうね…。
あ、お昼休み終わる…orz
よってブログから離脱!!
急いで書いたので翻訳ミスがあったらご指摘お願い致しますm(__)m
追記
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/29061775/
こんなのも出てるみたいですー
こちらはイレウスの予防を示唆する結果みたいですね
追記②
なんと、今回紹介したコクランレビューが論文取り下げとなっていました。
Daikenchuto for reducing postoperative ileus in patients undergoing elective abdominal surgery
PMID32212387
利益相反に関する理由だそうです。一応、ブログ記事は削除せずに残しておきますm(_)m