pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

「論文なんて読めるかー!!」

えー、タイトルでいきなり叫んでみました。
わたくし、ブログを開始してから、何度もこのように一人で自宅で叫んだことがあるとかないとか…。

「二度と論文なんて読むかボケ!こんなんおれには無理だ!」と数え切れないくらい逆ギレしながらも、なんだかんだでパブる(頭が痛いので、いろいろパブってみた - pharmacist's record)のはやめれれませんね。やはり魅力的な情報源なのです。


さて今回はブログ記事をご紹介させていただきます。

syuichiao.hatenadiary.com

私のブログを読んで頂いている方はみなさんご存知ではないかと思うのですが、青島先生のブログです。
論文を読んでみたいけど、どう手をつけたらいいかわからないという方は是非読んでみてください。

まず、障壁となっているものはなんだろう?ということで、アンケートをとってらっしゃいます。

twitter.com

青島先生のツイッターをフォローしているけど、「興味がない」という方が20%もいらっしゃるんですね。
おそらくもっと幅広く薬剤師に対してアンケートをとったら、「興味がない」がダントツでトップなんでしょうね涙

英語の問題
統計の問題
時間の問題

私は最近ほとんど読めてないですが、その理由は時間ですね。ただ、英語を速読できれば時間の問題は解決できるので、英語が最大の問題かもしれません。
ただ、たくさん論文を読むと、統計の壁にぶつかることも多々あるので、結局、自分にとってはこれらはすべて壁として立ちはだかっております…。

私はこのブログを立ち上げてから2年あまりの間に、それなりに論文を読んできたつもりですが、完全に翻訳サイトに頼りきっていまして、まったく英単語すら覚えないままここまできてしまいました…。あれは失敗だった…。ひたすらコピペして翻訳サイトにぶちこんでましたからね。そりゃいつまでたっても英単語も頭に入らないし、英文の構成に慣れることもないわけです。

英単語はどれもわかっているのに、この文章、わけわからない、みたいなことないですか?
おそらく文章の構成を把握できてないんでしょうね。
ご紹介した青島先生のブログにあるとおり、まずは英文の骨格を意識しながら読むとわかりやすいですね。

「文章のコアとなる主語がどこにあるのかを見つけること、次にその主語に対応する動詞を見つけること」
「前置詞を含んだ節は必ず主語にはならない」
/青島先生より

なるほど!これだけでもスムーズにいけそうです!
詳細は先生のブログをお読みください!


統計の問題については、本当に難しいのですが、まずは論文を読んでみるというのはどういう感じなのかを体感するということで、、


薬剤師のための医学論文活用ガイド〜エビデンスを探して読んで行動するために必要なこと〜

薬剤師のための医学論文活用ガイド〜エビデンスを探して読んで行動するために必要なこと〜

この本を片手に、

http://twitcasting.tv/89089314/show/twitcasting.tv
こちらを視聴することをおすすめします。

お堅い雰囲気ではなく(時折、鮮烈なダジャレが炸裂したりしますw)、楽しい抄読会なので、初心者の方でも入りやすいと思います。
難しい論文を扱うことも多いですが、年度の初めは、比較的初心者向けだったと記憶していますので、4月配信のものをおすすめします。


syuichiao.hatenadiary.com

論文の活用の仕方となると、さらに難しいですね。
本当に…。

やっぱり論文という一次情報にはあたらずに、ガイドラインだけ読むほうが効率的だし、推奨度まで書いてあったりして、自分で考えなくてもガイドラインがかわりに決断してくれるので楽だ、みたいな一面もあるでしょう。
自分もどちらかといえば楽をしたい人間ですし、ガイドラインでなにもかも事足りるならそれでいいわって思うんですけど、ガイドラインに載ってなかったらどうすんの?という問題が立ちはだかりますよね。

現場で調べ物をしたい!ってときはほんの数分しか時間的猶予はないと思います。
いかにはやく情報を得るかというと、やはり「検索」です。

ただ、医学的な情報は、グーグル先生の精度が格段に落ちます(グーグル大先生のせいではなく、どうでもよい情報が溢れていて、それが大勢の人に読まれているからです)
私の個人的なテクとしては、ググる場合には、プロしか使わないような略語を使います。

たとえば、
レボフロキサシンというワードは使わずにLVFXで検索します
プレドニゾロンはPSLですね。
そのほうが医療従事者のブログに辿り着きやすい気がします。

これだけで意外とすんなり良い情報がみつかることもありますね。

あとはやはり「パブる」しかないです。
www.ncbi.nlm.nih.gov

検索機能がいまいちよくわかってないのですが、よく使う方法はタイトル内検索でしょうか。

たとえば、タミフル®のRCTを検索したければ

"osertamivir"[title]and"randomized"[title]

とぶちこむと、この2つのワードがタイトルに含まれる文献があがってきます。

あれ!!!!?
ゼロ件????

あ、まちがえました。oseltamivirでした。。。

気を取り直して、再チャレンジすると、31件引っかかりました。

自分はこんな感じでパブッております

逆にこのワードは除外したいという場合は、not"○○"[title]
と付け加えれば、○○というワードがタイトルに入っている文献は除外されますのでこれも活用できますね。

タイトルではなく全文にしたければ[all]にかえればOKです

もっと細かい検索方法もあると思うのですが、いまいち使い方がわかっていないので誰かに教えてもらわなくては!と思っております(ひとまかせ)

pubmedには膨大な文献が収載されているので、どこを調べてもわからないようなことがあっさり見つかったりする(安息香酸ナトリウム??? - pharmacist's record)ので、やはり宝の山だと思います。あまり難しく考えず活用してみて欲しいです。

pubmedでうまく検索できない場合(とくにたくさんの文献がヒットしてしまうとき)、GoogleやYahooなどを利用し、英語で検索するのもおすすめです。
「○○(英語で)」「randomized」「Pubmed]と検索すると、意外とメジャーな良い論文がヒットします。

これは青島先生のパクりですが、「Pubmed」のかわりに「PMC]と打ち込めば、全文フリーの論文がヒットしますので、これもおすすめ。

最近、私は、こちらの検索のほうが良く活用してますね。

なにが良いかって、ちょっとくらいスペルを間違えても、勝手に修正して検索してくれるんですよ!
これはでかい!

こんな感じで、いろいろ論文を探してみるのもおもしろいですよ。
そして、論文の読み方は無料で視聴できる前述のJJ CLIPのツイキャスで気楽に勉強しましょう!