pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

感染症

鵞口瘡(がこうそう) 口腔カンジダ症 

鵞口瘡(がこうそう) Candida albicansの感染により起こる口腔カンジダ症。 Candida albicans:健常人でも15~20%に検出される常在菌。悪性腫瘍、血液疾患、免疫不全、糖尿病などの基礎疾患を有する、もしくは乳幼児、老人、妊婦などの抵抗力が弱い人の場合…

ピロリ菌除菌 クラリスロマイシンの用量は1日400mg?800mg?

ピロリ菌の一次除菌でクラリスロマイシン(CAM)が用いられますが、用量は1日400mg、適宜増量で1日800mgまでとなっています。より確実に除菌するには800mgとすべきなのでしょうか?? ランサップの臨床成績(添付文書より) レジメン 胃潰瘍除菌率 十二指腸…

手足口病 (小児疾患シリーズ)

手足口病 コクサッキーA6、A16とエンテロウイルス71型などが主な病因ウイルス(原因ウイルスが複数あるため、繰り返し罹患する可能性あり)。ほとんどの人が子供の間にかかって免疫がついている。 夏~秋に流行(7月がピーク)するが、冬に流行することもあ…

伝染性紅斑(りんご病) (小児疾患シリーズ)

伝染性紅斑(りんご病) ヒトパルボウイルスB19による感染症。潜伏期は4〜21日。 感染経路は飛沫感染(風邪やインフルエンザと同じくマスク着用・手洗いは有効)。潜伏期や先行する風邪症状が出ているときに感染力があり、発疹が出始める頃には感染力は弱い…

ザナミビル(リレンザ)の投与間隔

インフルエンザの流行期は過ぎましたが、ちらほらとB型インフルエンザの患者さんが見られるようです。インフルエンザと診断がついたら、なるべく早めに抗インフルエンザ薬を投与したほうがよいとされており、処方されたらすぐに使用するよう指示されること…

インフルエンザ予防 空間除菌の効果は?

医療従事者のインフルエンザ予防に対する意識はとても強いと思う一方で、正しい予防策が浸透していないのでは?と思うこともしばしばあります。マスクを一度外して、また装着するといったマスクの再利用は正しい使い方とは言えません。インフルエンザの感染…

検査をせずに肺炎を予測できる?

肺炎は、胸部レントゲンをとって肺に白い影(細菌感染による炎症部位)があるかを見て診断する。一般的にはそんなイメージが抱かれているかと思います。脱水があると、湿潤影が出にくいこともあるようですが、実際、画像診断が決め手となる病気だと思います…

サワシリンとオーグメンチンの併用

処方)サワシリンカプセル250mg 3CP 毎食後 7日分オーグメンチン配合錠250RS 3錠 毎食後 7日分 実際応需した処方せんではないですが、お薬手帳で確認した他薬局で調剤された薬の内容です。通称「オグサワ」。はじめて現場でお目にかかりました。サワシリン…

B型肝炎について

NHKの番組でB型肝炎について取り上げられていたのですが、クリップで主な感染源が輸血、予防接種、母子感染と紹介されていました。主に取り上げたのは母子感染についてだったで、輸血、予防接種についてはほとんど説明がなかったのですが、クリップによる視…

インフルエンザ治療薬の効果

インフルエンザの患者さんが増えてきたということもあり、2014年4月に発表されたコクランレビューを読んでみたいと思います。 Neuraminidase inhibitors for preventing and treating influenza in h... - PubMed - NCBI オセルタミビル(商品名タミフル)と…