pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

ねこでも読める医学論文 スピンオフ企画 エピソードゼロ第2話「それは何の数値?」

ねこでも読める医学論文(ねこ読め)エピソードゼロ第2話です。

第1話をご覧になっていない場合は、こちら。
ph-minimal.hatenablog.com
詳細な設定が書いてあります。

では、さっそく第2話スタート!
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※オボエラレールというのは架空の商品であり、モチーフとなった商品も実在しません。
また、オボエレルン、ワスレラレンというのも架空のモノです。脳内ANKIスケールという謎の評価スケールももちろん存在しません。私が笑いながらテキトーに解説文を書きました。文章そのものがめちゃくちゃかもしれませんがご了承ください。


さて、今回はアウトカムについて書きました。
真のアウトカム・代用のアウトカムってやつですね。
(アウトカムというのは成果とか結果ってやつです)

たとえば、

代用のアウトカム:コレステロール値、血糖値、ADAS-COG(認知機能評価のツール)など
真のアウトカム:心筋梗塞脳卒中、死亡など

患者さんの命や生活に直結するのが真のアウトカムって感じでしょうか。
ざっくり言えば、患者さんが満足を得られるのが真って感じですね。

血糖値がちょっと基準値よりも高くなっても患者さんは痛くもかゆくもないと思いますが、
がっつり治療して基準範囲とされていた数値に厳しくコントロールした結果、低血糖が増えて死亡が増えたという研究もありましたよね(ACCORD試験)。

代用のアウトカムについてはいろいろ考え方がありますが、自分はどうでもよいアウトカムだとは思っていません。それがあきらかに患者さんの生命にかかわる可能性があるなら、無視はできません。
血糖値が高くなっても痛くもかゆくもないから放っておいていいわけではないですよね。
ただ、代用のアウトカムだけでいろいろ評価してしまうと先ほどのACCORD試験みたいなことがあるので要注意って感じです。血糖値に関しては、個々の患者さんに適した数値にコントロールする必要があるということですね(この適切にってのが難しいのですが…)

一方、今回とりあげた脳内ANKIスケール(←そんなものはないが…)はどうでしょう。
この場合、
真のアウトカムは「ネコバード大学に受かる、成績が上がる、暗記力があがる」などでしょうか。
(いい大学にいっても幸せになれるかどうかはわからないけれど…)

脳内ANKIスケールはあきらかに代用のアウトカムです。
脳内ANKIスケールがあがったよ!と言われても、利用者としては効果を実感できずにキョトンですよね。

この問題点は、脳内ANKIスケールと、成績向上/暗記力向上との関連性が示されていないことです。
血糖値や認知症のスコアは、関連性がありますよね。
血糖値が高すぎるまま放置すれば合併症が進行するのは自明のことですし、
ADAS-COGは認知機能にかかわるテストをして算出されるスコアなので、認知機能との関連が示されています(何点改善すれば意義があるのか、と言われると悩ましいところではありますが…。)

これを飲むと、○○が改善する!という宣伝を見たら、
その○○が自分にとって何を意味するのか考えて欲しいです。

・ナントカの体内濃度が高くなる!→その濃度が改善したら本当に真のアウトカムに直結するのか?また、そのようなデータはあるのか?

・ナントカスコアが改善する!→そのスコアの評価方法をチェックする。

これを意識して欲しいところです。


さて、第3話は未定ですが、なにかネタが思いつけば続く…かも…?