pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

運動するときに予防的に鎮痛薬を飲んでもいいですか?  地域医療ジャーナル 2017年9月号 vol.3

cmj.publishers.fm

地域医療ジャーナル9月号です。

早いもので私が参加させていただくようになってからそろそろ1年…。
あっという間ですね。

今回はガラにもなくスポーツについて取り上げました。
世の中には鎮痛薬を飲んでからフルマラソンに臨む市民ランナーもいらっしゃるようです。
痛みを抑えて少しでもタイムを短縮!ということなのでしょうか。
そこまでしなくても…と思うのですが価値観は人それぞれ。
ただしこの長時間耐久運動の際に予防的に鎮痛薬を飲むことは推奨されていません。国内のメディア(主にネット記事)でもしばしば取り上げられています。(引用文献はBMJに掲載された観察研究 PMID23604350)

つい最近、小規模ではありますがRCTの論文が発表されたのでそれも踏まえてまとめてみました。よろしければご覧になってみてください。

そして、次号は特集号です。
テーマは「冷酷なエビデンス
たしかに、効果があると思っていた治療法がRCTやってみたらネガティブでした…みたいなエビデンスがチラホラ…。
現在、鋭意執筆中ですので乞うご期待。
記者全員が同じテーマで執筆ということで、さまざまな考え方がお楽しみいただけるのではないかと思っています。(私の思慮の浅さが露呈する恐れも…)