読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。

ICS間欠投与vsプラセボ(喘息)

呼吸器 小児

Intermittent inhaled corticosteroid therapy versus placebo for persistent asthma in children and adults. - PubMed - NCBI
Cochrane Database Syst Rev. 2015 Jul 22;7:CD011032.
背景:国際ガイドラインにおいては、小児・成人の持続性喘息の管理にICS(吸入ステロイド)の連日投与を推奨されているが、現実には不規則な間隔で使用されている。最近のエビデンスにおいては、初期症状の時点で治療開始する間欠投与が喘息増悪の重症度を軽減することが示唆されている。
選定基準:持続性喘息の症状がある成人と小児に対するICS間欠投与とプラセボを比較したRCT。喘息増悪時のレスキュー薬(SABAなど)、経口ステロイド以外の介入は無し。
プライマリアウトカム:経口ステロイドを必要とする喘息増悪リスク(有効性)、重篤な有害事象(安全性)

試験期間:12~52週
6RCT(未就学児490名、就学児145名、成人240名)


<結果>
【就学児・成人】
喘息増悪リスク
就学児:OR0.57(95%CI 0.29 to 1.12 low quality evidence)
成人:OR0.1(95%CI 0.01 to 1.95 low quality evidence)

有害事象
就学児+成人:OR1.00(95%CI 0.14 to 7.25, moderate quality evidence)
小児の成長率や試験中断に有意差無し

【未就学児】
喘息増悪リスク
OR0.48(95%CI 0.31 to 0.73, moderate quality evidence with minimal heterogeneity)

有害事象
OR0.42(95%CI 0.17 to 1.02, low quality evidence)
入院リスクは有意差なし(単一の研究結果)


軽度の持続性喘息においては、間欠的なICS使用によって経口ステロイドを必要とする喘息増悪のリスクが軽減という結果。

軽度であれば、間欠投与は有効だと言えるのかもしれませんが、連日投与でなくても大丈夫だと言い切れるとは限らないような…。
連日投与ではなく、間欠投与でもコントロールできるであろう喘息の重症度の見極めが重要だと思います。


関連記事
喘息治療のコンプライアンス(幼児) - pharmacist's record