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pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。

誤嚥性肺炎のリスクファクター

呼吸器

PLOS ONE: Risk Factors for Aspiration Pneumonia in Older Adults
日本の観察研究
被験者:老人保健施設入居の高齢者9930名(年齢の中央値86歳、女性76%)
3か月以内に誤嚥性肺炎の既往のあるグループとないグループに分けて解析
COI:なし

誤嚥性肺炎あり(n=259) 誤嚥性肺炎なし(n=9671) OR(95%CI)
喀痰吸引 102 351 17.25(13.16-22.62)
毎日の酸素療法 12 57 8.29(4.39-15.65)
尿カテーテル 35 360 4.08(2.81-5.91)
経鼻胃管/胃瘻(nasogastric tube-gastrostomy) 111 820 8.1(6.27-10.48)
BPSD 155 5407 1.21(0.93-1.56)
片麻痺/両側麻痺(hemiplegia/diplegia) 137 3070 2.52(1.96-3.24)
脳機能障害 163 3270 3.38(2.6-4.39)
脳卒中(cerebral haemorrhage) 27 699 1.94(1.0-2.24)
多発性脳梗塞(multiple cerebral infarction) 15 245 2.37(1.38-4.05)
DLB 3 42 2.69(0.83-8.73)
DLB以外の認知症 100 3122 1.32(1.02-1.7)
パーキンソン病 10 248 1.53(0.8-2.91)
COPD 2 19 3.95(0.92-17.06)
糖尿病 11 402 1.02(0.56-1.89)
骨粗しょう症osteoporosis 2 133 0.56(0.14-2.27)
うつ病 5 192 0.97(0.40-2.38)
高血圧(認知症なし) 4 210 0.71(0.26-1.92)
3ヵ月以内の嚥下機能の悪化 75 412 8.11(6.05-10.88)
3ヵ月以内のstanding conditionの悪化 58 806 2.9(2.14-3.92)
3ヵ月以内のcondition of moving and walkingの悪化 55 803 2.72(2.0-3.7)
3ヵ月以内の転倒/外傷(fall/trauma) 16 961 0.6(0.36-0.99)
3ヵ月以内の脱水(dehydration)※ 46 244 8.34(5.92-11.76)

※脱水の定義:BUN/Cr比>20

年齢層別のリスクについては有意差なし

多重ロジスティック回帰分析の結果はtable3、table4


詳細は原著をご確認ください。

パーキンソン病とかもっとリスキーかと思ってましたが意外とそうでもなくて、DMは易感染性ということでリスクが高いかと思いましたが不変。上記には記載しませんでしたが、心不全狭心症も不変です。
3ヵ月以内の転倒/外傷に至ってはリスクが減ってます。

対象は老人保健施設の入居者ということですが、COPDや喘息の割合があまりにも少ないような気も…。

いろいろ交絡がありそうですが、参考にはなるのではないかと思います。


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