痛風発作(痛風関節炎)時は、血清尿酸値を変動させると発作が悪化すると言われており、急性期には尿酸降下薬は投与せず、NSAIDsにて発作を寛解させます。
尿酸降下薬の開始時期は本邦ガイドラインでは寛解2週間後から開始、3~6ヶ月を目安に尿酸値6.0mg/dL以下を目標とするとなっています。
※尿酸降下薬を服用中に痛風発作が起きた場合は、尿酸降下薬を中止せず同量を継続投与。増量は寛解2週間後。
尿酸降下薬の初回量のガイドラインは、
アロプリノール50mg、フェブキソスタット10mg、ベンズブロマロン12.5mg(思ったよりも少量開始となってます。アロプリノールは100mg、ベンズブロマロンは25mgから処方することが多いような気もします)
一方でこんな論文も出ています。
Am J Med. 2012 Nov 痛風男性57人を対象としたRCT
急性期よりアロプリノール300mg/day開始(インドメタシン150mg/day併用)、10日間投与(対照群:プラセボ)。11日目より両群、オープンラベルでアロプリノール開始。
投与3日目でfrom 7.8 mg/dL to 5.9 mg/dLと尿酸値が低下したが、痛みの強度に有意差はなかった。
小規模RCTということもあり、ガイドラインが覆ることはなさそうですが、寛解を待たずに投与してもNSAIDsを併用しておけば、痛風悪化の可能性は低いかもしれません。かといって早期に開始したからといって予後が良いというデータもないため、寛解2週間後に開始したほうが無難だと思います。
2021.9追記
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33404656/
フェブキソスタット