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pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。

精神神経科

炭酸リチウムとNSAIDs/RAS阻害薬

炭酸リチウムの相互作用についてです。あまり馴染みのない薬(いや、というかほとんど知らない)でして…、筆者より詳しい先生が世の中に溢れかえっていることと思いますが、まあ適当に文献漁ってみましょう。まずは添付文書を見ると、併用注意はありますが、…

月経前症候群に対するSSRI / 有害事象のNNH

SSRIのコモンな副作用のNNHってどのくらいだろう?と思って調べてみたところ、PMSに対するSSRIのメタアナリシスがありました。Selective serotonin reuptake inhibitors for premenstrual syndrome. - PubMed - NCBI Cochrane Database Syst Rev. 2013 Jun 7…

スボレキサントの有害事象(NNH)

薬剤師たるもの服作用のスペシャリストになりなさい!と行政から指導されたことがありますが、添付文書やインタビューフォームを読み込んでもスペシャリストにはなれないですよね。 高頻度の副作用はNNHを把握しておきたいと思う今日この頃。過去にこんな記…

LTG vs CBZ 皮疹の頻度は? / 交差性は?

ラモトリギンといえば皮疹の副作用が有名です。 ラモトリギン(ラミクタール)による薬疹 - pharmacist's record 用法遵守も重要で、使用する際には医師・薬剤師ともに注意を払っていることと思いますが、抗てんかん薬の中でとりわけ発生率が高いの?という…

メマンチンと不穏/攻撃性

メマンチンは中等度及び高度アルツハイマー型認知症に適応を持つ薬ですが、添付文書の副作用の項目に、 精神症状(激越:0.2%、攻撃性:0.1%、妄想:0.1%、幻覚、錯乱、せん妄:頻度不明)があらわれることがあるので、異常が認められたら 投与を中止するな…

ミルタザピンの有害事象の特徴

Safety reporting and adverse-event profile of mirtazapine described in randomized controlled trials in comparison with other classes of antidepress... - PubMed - NCBI CNS Drugs. 2010 Jan;24(1):35-53 背景:ミルタザピンの抗うつ作用は独特の機…

クロザピン/オランザピンの副作用対策

クロザピンの適応は治療抵抗性統合失調症、投与開始18週は入院管理下で投与となっており、今まで一度もお目にかかったことがないのですが、副作用対策の論文が発表されたようです。Double-Blind, Randomized, Placebo-Controlled Trial of Metoclopramide fo…

抗うつ薬のNNT/NNH

なんとなく見つけた文献なのですが、参考になるかも?ということでメモがわりにピックアップVortioxetine for major depressive disorder: An indirect comparison with duloxetine, escitalopram, levomilnacipran, sertraline, venlafaxine, and vil... - …

新規抗てんかん薬の催奇形性

社内勉強会でちょっと話題になったので文献検索してみました。 The teratogenicity of the newer antiepileptic drugs - an update. - PubMed - NCBI Acta Neurol Scand. 2014 Oct;130(4):234-8 新規抗てんかん薬(ラモトリギン、トピラマート、レベチラセタ…

Case Report(ゾルピデムによるSRED;Sleep related eating disorder)

入眠剤として広く用いられているゾルピデムによる変わった副作用についてご紹介。BMJのケースレポート Sleep-related eating disorder secondary to zolpidem. - PubMed - NCBI BMJ Case Rep. 2013 Feb 21;2013 睡眠関連摂食障害SRED(Sleep related eating d…

アミノ酸「グリシン」は眠りを改善する?

アミノ酸のグリシンが睡眠改善効果があるとしてサプリメントとして販売されていることを知ってびっくり。 サプリメントについては患者さんのほうが詳しいですね。 CMもやってるみたいなので見てみたところ、「休息アミノ酸」との言い回しでした。アミノ酸っ…

眠剤と骨折リスク(PLoS One2015 国内のスタディ)

眠剤の転倒/骨折リスクについて、入院患者のデータを解析した日本の研究です。Hypnotics and the Occurrence of Bone Fractures in Hospitalized Dementia Patients: A Matched Case-Control Study Using a National Inpatient Database. - PubMed - NCBI PL…

BPSDと抗精神病薬 投与継続vs中断

BPSDの症状緩和のため、抗精神病薬が適応外で用いられています。「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」について |報道発表資料|厚生労働省 適応外ではありますが上記ガイドラインに抗精神病薬についての記載あり。BPSDにお…

涕泣→うつ病?(うつ病の診断基準)

来年は法改訂により減収間違いなし。人員は減らされ、さらに過酷な状況が待っていると思うと憂鬱になりますね。すでに人員は減少傾向で、業務が減るわけではなく、さまざまな問題が起きて、スタッフのメンタルはボロボロで、ときに涙を流す方もいます。そこ…

各種抗うつ薬の比較 MANGA study(2009)/SSRIとCYP/有害事象の特徴

MANGA Study Meta-Analysis of New Generation Antidepressants Study Comparative efficacy and acceptability of 12 new-generation antidepressants: a multiple-treatments meta-analysis. - PubMed - NCBI Lancet. 2009 Feb 28;373(9665):746-58. 背景…

小児/青年における抗うつ薬の使用について

The use of antidepressants to treat depression in children and adolescents. - PubMed - NCBI CMAJ. 2006 Jan 17;174(2):193-200. 大うつ病性障害の小児および青年における抗うつ薬の有効性と、自殺傾向(suicidality)の発現に関するRCT(未発表のRCTを含…

宙をつかむような行動はせん妄を示唆?

せん妄の診断といえばConfusion Assessment Method(CAM)が有名ですClarifying confusion: the confusion assessment method. A new method for detection of delirium. - PubMed - NCBI Ann Intern Med. 1990 Dec 15;113(12):941-8. CAMの基準は ①急性発症と…

セルトラリンは小児に有効?

セルトラリン Efficacy of sertraline in the treatment of children and adolescents with major depressive disorder: two randomized controlled trials. - PubMed - NCBI JAMA. 2003 Aug 27;290(8):1033-41. 大うつ病性障害(MDD)の青年・小児に対するセ…

抗精神病薬の薬理作用/せん妄に対する効果/EPS/高PRL/体重増加

<抗精神病薬の剤形(内服)/等価換算> 一般名 商品名 剤形(内服) CP換算 投与上限 アリピプラゾール エビリファイ 錠/OD錠/散/内用液 4mg 30mg(うつ病は15mg) オランザピン ジプレキサ 錠/ザイディス/散 2.5mg 20mg クエチアピン セロクエル 錠/散 66m…

イミプラミン/パロキセチンと青年

Restoring Study 329: efficacy and harms of paroxetine and imipramine in treatment of major depression in adolescence. - PubMed - NCBI BMJ. 2015 Sep 16;351:h4320 SmithKline Beecham's Study 329の再解析 1994〜1998年P:大うつ病の12~18歳の青年2…

三環系抗うつ薬と小児/青年

Tricyclic drugs for depression in children and adolescents. - PubMed - NCBI Cochrane Database Syst Rev. 2013 Jun 18;6:CD002317 小児および青年における三環系抗うつ薬の有効性と安全性について評価 14RCT(n=590)のメタ解析 P:DSMもしくはICDの診断…

抗うつ薬と自殺リスク(成人)

抗うつ薬と自殺リスクについて成人に対する抗うつ薬の臨床試験での自殺リスクをFDAが検討しています Risk of suicidality in clinical trials of antidepressants in adults: analysis of proprietary data submitted to US Food and Drug Administration. -…

アリピプラゾール補助療法は抗精神病薬誘発性高PRL血症を改善する?

D2遮断作用のある抗精神病薬はプロラクチン(PRL)の上昇をきたすことがあります。Using aripiprazole to reduce antipsychotic-induced hyperprolactinemia: meta-analysis of currently available randomized controlled trials. - PubMed - NCBI Shanghai A…

アルプラゾラムの抗うつ効果は?

うつ病にエビデンスのあるベンゾジアゼピンBZ系ってなんだったっけ?とふと思い出して、探してみたところ、アルプラゾラムのレビューがありました。Alprazolam for depression. - PubMed - NCBI Cochrane Database Syst Rev. 2012 Jul コクランのシステマテ…

アカシジアにβ遮断薬やミルタザピンが有効?

近年、BPSDや終末期のせん妄などにも応用され、使用量が増えている抗精神病薬ですが、アカシジアなどのEPSを引き起こすことがあります。 アカシジア 薬剤(ドパミン受容体遮断薬)によって引き起こされる錐体外路症状(EPS)の一種。開始・増量から4週間以内…

加齢に伴い必要な睡眠時間は減る?

新しい睡眠薬スボレキサントの登場により薬物療法の選択肢が増えましたが、不眠に悩んでいる人は多いと思います。 2009年の調査では20人に1人が睡眠薬を服用していることがわかりました。不眠症は入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠困難などに分類され、日…

体重が増える薬・体重が減る薬

薬の服用により体重変動をきたすことがあります。Clinical review: Drugs commonly associated with weight change: a systematic review and meta-analysis. - PubMed - NCBI J Clin Endocrinol Metab. 2015 Feb 薬剤投与と体重変化との関連についてのメタ…

睡眠をとっているのに、日中眠い? 睡眠時無呼吸症候群

きちんと睡眠をとっているつもりでも日中に眠くてしょうがないといった場合、いくつかの疾患が考えられますが、比較的コモンな疾患として、睡眠時無呼吸症候群があげられます。 睡眠時無呼吸症候群SAS;sleep apnea syndrome (サス) (閉塞性睡眠時無呼吸症…

ADHD治療剤 アトモキセチン(ストラテラ)

今までADHDの患者さんと接することがなかったのですが、DSM-5によると子供の有病率は約5%ということで、けして稀な疾患ではありません。ADHDは発達障害として位置づけられており、保護者・学校・医療機関が連携し、支援することが望まれています。正しい知識…

スボレキサント(ベルソムラ) 勉強会

先日、スボレキサントの勉強会に出席しました。 ①副作用の異常な夢・悪夢について。 スボレキサントによりREM睡眠の時間がプラセボに比べて長くなるというデータがあり、夢を見やすくなる一因となっているようです。スボレキサント連用によりREM睡眠の増加は…

スボレキサント(ベルソムラ)市販後調査

スボレキサントの市販後調査の月次報告がありました。報告が多い副作用は、悪夢17件、異常な夢12件、傾眠50件、頭痛10件、倦怠感13件など。〈服用後の運転事故〉傾眠による交通事故の症例もありました。77歳男性、投与量20mg(効果不十分なため15mgから増量)…

ラモトリギン(ラミクタール)による薬疹

抗てんかん薬による薬疹というとカルバマゼピンやフェノバルビタールが有名ですが、ラモトリギンについても薬疹が報告されており、先日、適正使用について注意喚起がありました(2015.1.13インフォメーション参照)。 lamictal.jp | 情報サイト ラモトリギン…

新規不眠症治療薬 スボレキサント(商品名ベルソムラ)

新しい作用機序の睡眠薬スボレキサントが発売開始となりました。 従来のBZDはGABAに作用し、抑制系に働きかけて眠気を生じさせますが、ベルソムラはオレキシン受容体に拮抗し、覚醒系を抑えることで眠りを生じさせます。BZDよりも自然な眠りに近い睡眠が得ら…