pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

泌尿器

単純性尿路感染症に抗菌薬は必須なんだっけ?

先日書いた膀胱炎についての記事(単純性膀胱炎に第3世代セフェムってどうなんだっけ? - pharmacist's record)の続編です。「おっ、放置するであろうと予想されたホスホマイシンについて調べたのか!?」と思った方、申し訳ございません。そこは残念ながら…

単純性膀胱炎に第3世代セフェムってどうなんだっけ?

DUの定理[1]が話題になったのは記憶に新しいところですが、、、と思ったら、記憶に新しいというのは自分の錯覚で、もう2年も前の話でした。どういうこと? 時間の流れるスピードが速くなってない?そりゃあ、歳をとるわけだ…。(DUの定理についてご存知でな…

夜尿症にデスモプレシンと抗コリン薬の併用

ちょっと気になる論文を見つけたので取り上げます(アブストのみですが)。内容はブログタイトルのとおりなんですが、どうなんでしょう。実際、このような処方は見たことがないのですが、いざ処方がきたら…。 そもそも抗コリン薬って何のことでしょうね。イ…

デュタステリド(CombAT trial)

出荷停止になってしまったデュタステリドの有用性についてClinical outcomes after combined therapy with dutasteride plus tamsulosin or either monotherapy in men with benign prostatic hyperplasia (BPH) by b... - PubMed - NCBI BJU Int. 2011 Mar;…

デュタステリドvsフィナステリド(前立腺肥大症)

供給が停止したデュタステリドですが、同効薬はなく、類似薬のクロルマジノンも供給が追い付かなくなって出荷調整となっているようです。 MRさんに聞いたところ、休薬してもすぐに前立腺が大きくなるわけではないということで休薬で様子を見るという専門医も…

ジスチグミンは前立腺肥大症に効かない? ジスチグミンと抗コリン薬を併用?

前立腺肥大症BPHの治療には主にα1遮断薬、5α還元酵素阻害薬などが用いられ、過活動膀胱OAB症状を伴う場合には抗コリン薬も併用されます。 尿閉に効くといえば、コリン作動薬のベタネコール(ベサコリン)やコリンエステラーゼ阻害薬のジスチグミン(ウブレチ…

尿路結石の再発を防ぐ食事は?

最近、急に暑くなってきました。暑いといえば熱中症が懸念されますが、激痛に襲われる尿管結石も暑い時期に多い疾患です。 尿路結石症 脱水傾向となりやすい夏に多い。好発時間帯は早朝(尿が濃縮されるため)。 7~8割はカルシウム結石、次いで尿酸結石が5…

COPDと前立腺肥大症の合併時のLAMAの使用について

他院からの転院の症例:COPDと前立腺肥大の合併にてLAMA/LABA/ICSを吸入、α1遮断薬服用。それぞれ別の医院から処方されていた模様。 このようなケースはよくあるのでしょうか。尿閉のリスクはどうなのか?保険請求(突合点検)の査定は? α1遮断薬などの治療…