pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

「それってなんの薬?」(「ねこ読め」スピンオフ 第6話)

登場人物の設定はこちらからお願いします(→ねこでも読める医学論文 スピンオフ企画 エピソードゼロ第1話「ねこが教えるグラフを見るときの注意点」 - pharmacist's record

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★すみません!書き忘れました!
薬の名前はアで始まる名前だったような…という母ちゃんの情報も追加で!

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薬情:薬剤情報提供書の略。写真つきで、薬の効能や注意事項が書いてある

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アムロジピンは影響が少ないという報告もある
カルシウムブロッカー(CCB)とグレープフルーツジュース - pharmacist's record

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えー、お察しのとおり、ミルクボーイさん、M-1優勝おめでとう企画です。
みんなおもしろかったし、M-1は決勝進出者はみんなすごいと思っているので、M-1トリビュート企画ですね。

ミルクボーイさんの基本スタイルは引用(a.k.a.パクり)できるなと思って、勢いでつくってみました。

でもね、これあるあるなんですよ。
「細長い薬」とか「赤い薬」とかね
そんなこと言われても特定できませんので、「みに丸」の母ちゃんみたいにちゃんとお薬手帳を携帯してほしいです。

とある医師が言ってたのですが、医師は基本的に薬の実物を目にすることはほとんどないので、自分が処方している薬の外観を把握してないことも多いそうなので、医師に説明するにあたってはなおさら薬の名前を伝える必要があります。

薬剤師は薬と毎日接してますが、だからといって外観だけでは特定できませんから要注意。似たような薬は山ほどありますから…。

ジェネリック医薬品の薬の名称は、
【成分名「メーカー名」】
なので、メーカー名のほうを薬の名前だと勘違いする患者さんもたまにいらっしゃいます。
アムロジピン「メーカー名」の場合は、「アムロジピン」が名前だとわかると思いますが、
たとえば、球形吸着炭細粒「マイラン」と書いてあったら、患者さんはマイランを薬の名前だと勘違いしそうですよね。

ちなみにアムロジピンをつくってる製薬会社さんや、アではじまるジェネリックメーカーということで使わせてもらった「アメル」さんとは利益相反はありません。ネタにしてすみません…。


最後に、どうしても盛り込みたかった疑義照会ネタ
何年たっても疑義照会がらみのイザコザは多いです…。
そもそも医師によって考え方が違います。

「○○と▲▲の併用はオススメしない」とその科の専門の医師が言ってる一方で、
他科の医師が○○と▲▲を併用してて、必要だからかぶせて処方してるんだろうけど処方せん入力ミスって可能性もゼロではないかな…と思って疑義照会したら、激怒されたり…。
もうほんと泣きたくなりますよね。

疑義照会についてはこちらをご覧ください。疑義照会ってスクリーニング検査みたいなもの…ではないでしょうか?
"疑義照会"の感度と特異度について - pharmacist's record


さて、話を戻しますが、患者さんにお伝えしたい!
外観を説明されても、特定できません。どうか薬の名前を!
スマホに写真をとっておくのもアツいと思いますよ!!

【OTC】ステロイド点鼻薬の「使用制限」の違い

市販薬のステロイド点鼻薬

・ベタメタゾンプロピオン酸エステル(コンタック鼻炎スプレー®、ナゾールαAR®、パブロン鼻炎アタック®など)
【してはいけないこと】の【使用しないでください】の項目
高血圧、糖尿病、緑内障の記載あり

・フルニソリド(ロートアルガードクリアノーズ®)
【してはいけないこと】の【使用しないでください】の項目
高血圧、緑内障の記載あり

プレドニゾロン(コールタイジン点鼻液a® ※テトラヒドロゾリンも配合されている)
【してはいけないこと】の【使用しないでください】の項目
高血圧、糖尿病、緑内障の記載あり


うーん…。そうなのか。
医療用医薬品のベクロメタゾンプロピオン酸エステル(リノコート®)は禁忌扱いではないのに…(慎重投与扱い)

高血圧、糖尿病、緑内障などの患者さんは「使用しないこと」と書いてあるとなると、セルフメディケーションってことで市販薬で対応したくても、市販薬のステロイド点鼻薬はおすすめできないっていうことになっちゃいます(泣)


そこで、いつのまにか新登場していたあの薬…、そうフルチカゾンですッ!

・フルチカゾンプロピオン酸エステル(フルナーゼ点鼻薬®)
【してはいけないこと】の【使用しないでください】の項目に
高血圧、糖尿病、緑内障の記載はありませんでした。


高血圧や糖尿病などの患者さんにもオススメできるステロイド点鼻薬がいつのまにか登場していたのですね!
これはセルフメディケーションの推進に一役買うことになるのではないでしょうか。


※余談
ベタメタゾンの使用制限を解除してくれればいい話ではあるのですが…。医療用のベタメタゾンは原則禁忌の指定が解除されていますので、市販薬も改訂してほしいところではあります。このあたりの詳細は児島先生の「OTC医薬品の比較と使い分け」の162ページをご参照ください。


※注意
上記添付文書情報は2019年12月24日(クリスマスイブやないか!)現在の添付文書情報です。今後、改訂される可能性もあるのでご注意ください。

【市販薬】似たような名前でも成分がぜんぜん違う?(「ねこ読め」スピンオフ 第5話)

登場人物の設定はこちらからお願いします(→ねこでも読める医学論文 スピンオフ企画 エピソードゼロ第1話「ねこが教えるグラフを見るときの注意点」 - pharmacist's record

ねこでも読める医学論文 スピンオフ エピソードゼロ第5話「【市販薬】似たような名前でも成分がぜんぜん違う?」
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バファリンシリーズ®
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児島悠史著「OTC医薬品の比較と使い分け」P45より改変

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みに丸、患者さんに話を聞きにいく…
そして、戻ってきた!

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処方医に情報提供した結果、処方変更となったのであった…。

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というわけで、今回は市販薬のピットフォールを取り上げました。
薬剤師ならみんな知っていることなのですが、一般の方は意外とご存知ないのでは?
バファリン®といってもいろんな種類があるのです。
とくにネームバリューのある有名商品ならなおさらです。
末尾にいろんな文字がくっついた結果、商品によってさまざまな成分が配合されているのですッ

そこで、一般の方向けに何を伝えたいかというと…、

自分自身にとって大事な市販薬にまつわる情報は…

商品名はフルネームで!!!

さもないと、特定が困難となることがありますッ

バファリン®、セデス®、パブロン®と暗記していても、シリーズ商品がいろいろあるので、結局どの成分が含まれている商品をさしているかわかりません。
今回の仮想症例でいうと、「バファリンルナJ」と覚えるのです。バファリンルナだけではなく、最後の「J」という謎のアルファベットまで覚えておきましょう。「バファリンルナi」という商品もありますから…。

できれば、薬の空き箱をとっておく
あるいは、写メっておく(配合成分の記載もパシャり!)

そうしておけば、いざというときに薬剤師に見せれば一発でわかります。

市販薬は、たまに配合成分が変わったりすることがあるので、空き箱or写メ(成分も)がオススメですね。
古くなってくると、当時の配合成分と現行の成分が異なっている可能性もあるので要注意です。



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