pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。また、無断転載はご遠慮ください。

La La Landを観た!

お盆休みってことで、さあ時間はたっぷりある、論文を読もう、原稿を書こう、と息巻いていたものの、フタをあけてみたらなぜか仕事納めの直後に借りた大量のDVDが…。なぜこんなものが…。

その中の1枚。
『La La Land』
映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト


控えめに言って素晴らしかった。というか最高でした。

正直言うと、恋愛映画とかミュージカルものってあんまし好きじゃなくて、まったく縁のない世界なのになぜ借りたかというと、

SNSで評判がよかったから
・『セッション』の監督だったから

この2点。
おそらくSNSで絶賛されてなかったらパッケージを手に取ることすらなかったでしょう。
どうなんだろうと思って手に取ったら、監督があの『セッション』ってことで一応借りとくかって感じでした。

そしたら終盤で一気にやられてしまいました。音楽も拍車をかけましたね。

あのピアノの旋律が流れただけでちょっとやばいです。やはりいい音楽が絡んでくると涙腺が狂うようです。
La La Land (Original Motion Picture Soundtrack) by Various Artists
Mia & Sebastian's theme とても良いですね。


あとは、たまたま借りたDVDの中に、La La Landのライアンゴズリングが出ている映画があって、これも面白かった。
『ナイスガイズ!』
映画「ナイスガイズ!」公式サイト

なんだ、このタイトルは笑

こういうふざけた感じ、イイですね。
トラボルタとダニーデビートの『ゲットショーティ』みたいな感じかな。
他にも似たような雰囲気の映画があれば教えて欲しいって感じです。


そんなわけで…、
なんだ今回の記事は?映画観たって話だけで終わりかよっ!て感じですが、そのとおりです。映画を観たってだけで終わりです。お盆休みですから。

最後にマニアックな映画をご紹介しておきます。

『コントロール

これはDVDのパッケージとかに騙されてはいけません!
サイコサスペンスなんかじゃないです。ヒューマンドラマです。

レイリオッタが演じる凶悪犯罪の死刑囚が、死刑を免れるかわりに、ある実験に参加することになります。
その実験とは暴力性や凶暴性を抑える新薬を投与して、凶悪犯罪者を改心させるという内容。
その実験の博士をウィレムデフォーが演じてます。渋いです。

新薬を投与されたところで、殺しまくりのレイリオッタ(凶暴な役を演じたらNo1でしょう!)ですから、凶暴なままでしょ!?て感じですが、やがて彼の心に変化が…。

新薬のおかげでレイリオッタの凶暴性が抑えられ、とうとう社会復帰へ…。

まったく有名じゃない映画だと思いますが、とてもいい映画です。

このブログをお読みになっている方は医療関係の方がほとんどだと思いますが、いろいろと考えさせられますよ。
人を"救う"のは薬なんですかね…?
人を"救う"のは……

ぜひこの映画をご覧になって、考えてみて頂きたいです。

小児の肺炎の診断に有用な所見は?

昼休みの有効活用ということで、休憩中にブログ更新。
iPad使いなれていないので、タイプミスの嵐に見舞われており、休憩が終わるまでに更新できるのかという懸念がありますが、さっそく進めましょう。

最新のJAMAから1本

Does This Child Have Pneumonia?: The Rational Clinical Examination Systematic Review. - PubMed - NCBI
JAMA. 2017 Aug 1;318(5):462-471.

小児の肺炎の診断に関するレビューです。
なかなか興味深い内容ですね

[胸痛]
感度8〜18%
特異度94〜97%
LR1.5〜5.5

感度は悪いですが、まあまあ特異的
胸が痛いっていうとちょっと注意って感じでしょうか

[発熱(37.5℃以上)]
感度80〜92%
特異度47〜54%
LR1.7〜1.8%

[頻呼吸(RR40/分 以上)]
感度79%
特異度51%
LR1.5

発熱も頻呼吸も強い関連はないとのこと

[聴診による知見(auscultatory finding)]
肺炎の診断と関連せず(not associated)


[低酸素hypodermic (酸素飽和度96%以下)]
感度64%
特異度77%
LR2.8

[努力呼吸increased work of breathing (grunting, flaring, and retractions]
LR2.1

酸素飽和度や努力呼吸の有無が肺炎と関連が強い徴候

酸素飽和度96%を超えていれば、肺炎の可能性は低下(LR0.47)


小児ではSpO2がなかなか有用な情報となるのでしょうか
お子様で肺炎を疑ったときにSpO2測定したりするんですかね??

呼吸数の増加は関連があまりつよくないけど、努力呼吸は関連がやや強いというのはなるほどなぁという感じですね。

おそらく小児科のDrは経験的にこのような知識が備わっていて、感覚的に見極めていくんでしょうね。
ただ、このように数値化されると、コメディカルとしては勉強になります。

あっ、そろそろ昼休憩が終わる!
途中で残置の患者さんがいらっしゃったりと中断もありましたが、なんとか書き終わりました〜
ではでは!

P.S.
誤字がありましたら、それはiPadタイプミスです!!これは致し方ないのでお許しを。

不眠症に漢方薬は有効ですか?  地域医療ジャーナル 2017年8月号 vol.3

cmj.publishers.fm

自分にとっては地域医療ジャーナルに記事を書かせて頂くようになってから初めての夏ですね。
今年はフジロックのラインナップが凄かったので苗場という実家に帰省しました。
来年はどうでしょうね。そろそろMassive Attackの苗場への帰還を待っているところなのですが…。

さてフジロック3日目、ビョークの世界に没頭したあと、疲れきってへたりこんでいたら、いつのまにか地域医療ジャーナル8月号が発刊されていることに気づきました。

自分は7月号で予告したとおり、不眠症と漢方について取り上げました。

実はこれは…

bycomet先生が収集した疑問集(a.k.a.エビリク)にお答えしたものだったのですが、どなたかお気づきでしたでしょうか??
え!!?
気づいてない???

……。

ええっと…。
はい。夏ですね。暑いです。個人的にはフジロックが終わったので夏は終わったも同然なのですが、RSRとかサマソニとか他の夏フェスに行く予定の方はたっぷり楽しんでくださいね!