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pharmacist's record

日々の業務の向上のため、薬や病気について学んだことを記録します。細心の注意を払っていますが、古い情報が混ざっていたり、記載内容に誤りがある、論文の批判的吟味が不十分であるといった至らない点があるかもしれません。提供する情報に関しましては、一切の責任を負うことができませんので、予めご了承ください。

抗インフルエンザ薬の併用は有用? 地域医療ジャーナル 2017年3月号 vol.3

地域医療ジャーナル3月号です。

cmj.publishers.fm

インフルエンザについて取り上げました。

この記事が掲載されるころには、インフルエンザなんて下火になっていて、なにをいまさら…という感じになるかと思いきや、まだまだ猛威をふるっております。
はやく終わって欲しいですね…。



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昨日、休憩中に朦朧とした意識の中、ブログを書いていたら、上記の中途半端なところでアップしてました…。

よって、ちょっとだけ書き足し。

今回びっくりしたのは、こちらですね。

cmj.publishers.fm

発熱・咳嗽・喀痰などの症状のある患者さんに水分摂取をすすめてますが…、

水分摂取をすすめることの効果はいかほどなものか?
結果は、上記記事をご参考ください。

まさか…と思いました。

かぜの研究って奥深いですねぇ。
まだまだわからないことばかり。


ところで、風邪をこじらせないよう病院へ!という方も多いでしょう。
二次感染予防のためにも抗菌薬~という声も。
(NNT12255ていう観察研究が有名ですね PMID:23508604)

ただ、この流行期に受診するのって、他の感染症をもらってしまうという二次感染リスクのほうが高いんじゃないかなぁという印象があります。
(風邪薬ひいたあとに今度は胃腸炎になったりとか。)

P:かぜやインフルエンザの流行期に呼吸器感染症症状を呈した健康成人が、
E:受診して抗菌薬や対症療法薬を処方してもらう
C:受診せず自宅療養
O:症状持続期間、別の感染症の発症

こんな研究ってすでにありますかね。
自宅療養が勝ってしまうような気がするのですが。

ただ、自宅療養ではまずいっ!受診したほうがいい!ていう見極めが大事なんでしょうね。
そのラインを徹底的に解明して、風邪や胃腸炎の受診すべきか否かクライテリアみたいなのをつくって、なるべく自宅療養ですませられればみんなハッピーなんじゃないかなーと思います。
風邪や胃腸炎で受診するのって単純にしんどいのでなるべく家で寝ていたいですよね。

もちろん医師の診察を受けて、「大丈夫、ただの風邪だよ」という一言の安心感は絶大なものがあるので、一概には言えないですけど。

風邪や胃腸炎で受診して、薬局にくる患者さんには、対症療法の薬と一緒に安心感を与えたいものですね。

ラメルテオンで血糖コントロールが改善する?

話題にのっかってみました。
タイトルで「そっちかい!」と思われたかもしれませんが、あえてのラメルテオンです。

スボレキサントはマウスの研究しか見つからないですし…
Timed Inhibition of Orexin System by Suvorexant Improved Sleep and Glucose Metabolism in Type 2 Diabetic db/db Mice. - PubMed - NCBI
10~50mg/kgのスボレキサントをマウスに投与したみたいですね。
(ちなみにヒトでの用法用量は、1日1回20mgです。高齢者は15mg。)
睡眠時間を増やすと肝臓での糖代謝が改善とのことです

基礎研究の論文はほとんど読んだことがないのでよくわかりませんが、マウスで結果が得られたから、ヒトでも同じようになるとは限らないと思います。

もし某番組のように、スボレキサントで、血糖コントロールが改善すると主張したいなら、血糖コントロールをアウトカムにして、RCTをやってみればいいのでは?と思います。

まあ、血糖コントロールが改善されたからといって心血管イベントが減るとは限らないという点も忘れてはいけませんが…。


さて、ラメルテオンです。
The Effects of Ramelteon on Glucose Metabolism and Sleep Quality in Type 2 Diabetic Patients With Insomnia: A Pilot Prospective Randomized Controll... - PubMed - NCBI
J Clin Med Res. 2016 Dec;8(12):878-887.

研究デザイン:multicenter, prospective, randomized, and observational pilot study

P:Type 2 diabetic patients with untreated chronic insomnia
→全患者にramelteon 8mgを3ヶ月投与[第1期]
→下記2群にランダム化
E:ラメルテオン継続 3ヶ月
C:ラメルテオン中断 3ヶ月 [第2期]
O:change in glycated hemoglobin (HbA1c) level

盲検化はされていませんね。
プライマリは明確に規定されてます。

<除外基準>
HbA1c ≥ 8.0%
3ヶ月以内にHbA1c0.5%以上の変化
肝不全
うつ病治療中
20歳未満
眠剤の服用歴
シフトワーカー
睡眠時無呼吸症候群の治療


前例のない研究のためサンプルサイズ算出できず。
不眠症の糖尿病患者のほとんどはすでに眠剤を服用しており、目標のサンプルサイズは50名を予定。


42名登録
→第1期完遂が32名
→第2期完遂が31名

<患者背景>
平均年齢68歳
糖尿病歴9.8年
HbA1c:6.7% ± 0.4

<結果>
まず、
第1期(全員ラメルテオン投与 3ヶ月)
HbA1c:6.7%(±0.4)→6.7%(±0.5)
PSQI(0-18):8.1(±4.1)→7.2(±2.8)

第2期
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5087628/table/T3/

継続群
HbA1c:6.8(±0.6)→6.8(±0.5)
PSQI(0-18):7.5(±3.4)→7.2(±4.0)

中止群
HbA1c:6.7(±0.5)→6.9(±0.6)
PSQI(0-18):7.2(±2.3)→6.5(±3.2)


ほとんど差はみられないですね。
中止後のわずかな上昇…。
パッと見の印象はどうでしょう?患者さんの立場になって考えて見ましょう。ラメルテオンを飲みたいって思いますかね…?自分だったらあまり気が進まないかなぁ。
代用のアウトカムのほんのわずかな差ですし…(といってもラメルテオン服用開始後3ヶ月でHbA1cの変化はなく、中止群においてわずかに上昇しただけ)

散歩したり間食を控えたりしたほうがよほど効果的なのではないかという気がします(もちろん食事療法・運動療法は大変なんだぞ!ていうのはよくわかります。自分だったらすぐに怠けてしまうでしょう。大変ですよね。摂生するのは…)

この研究は平均で7%未満ってことで比較的コントロールできている患者さんたちなので、もうちょっとコントロール不良の患者さんも含めたほうが良かったのではないかという印象です。すでに眠剤を服用している人が多かったみたいで、あまり症例数が集まらなかったようですし、その点は残念でしたね。


ちなみにこちらはプラセボを用いたメラトニンのクロスオーバー試験
Efficacy and safety of prolonged-release melatonin in insomnia patients with diabetes: a randomized, double-blind, crossover study. - PubMed - NCBI
Diabetes Metab Syndr Obes. 2011;4:307-13
こちらのほうが血糖コントロール不良の患者層ですね。
うーん、HbA1c改善するのでしょうか…

そもそも私自身が眠くなってきて、頭が回らなくなってきました。もう考えられません。
ああ、そろそろ5時。もう朝になってしまいます!ああ、寝不足により私の糖代謝が崩れてしまう~~!(←そんなことより焼肉ばかり食べるのをやめなさい!と私に対する説教がどこからともなく聞こえてまいりました。もちろん寝不足も良くないですが汗)

さて、どうでしょう。睡眠と血糖値。
おもしろいテーマではありますし、もっと研究を進めてみて欲しいなぁとは思いますが、現段階で、この手の薬を糖尿病患者さんにすすめるような内容を放送するのはちょっと意味がわかりませんね。ラメルテオンなら比較的安全性高いといえるかもしれませんが、スボレキサントはいろいろありますしね。

ph-minimal.hatenablog.com

上記のスボレキサントの過去記事を見ていただければ、不眠症でもないのにわざわざ服用するような薬でないということがわかるのではないかと。
10人に投与すれば1人になんらかの副作用が出るという計算です。
100人に投与すれば1人は異常な夢を見るそうです。まあ、私は薬を飲まなくても仕事にまつわる悪夢をよく見ますが。。。
悪夢を見るのは嫌ですけど、いいかげん寝ることにします。明日は寝坊しないよう目覚まし10個かけます。明日、起きれるかなぁ。。

「論文なんて読めるかー!!」

えー、タイトルでいきなり叫んでみました。
わたくし、ブログを開始してから、何度もこのように一人で自宅で叫んだことがあるとかないとか…。

「二度と論文なんて読むかボケ!こんなんおれには無理だ!」と数え切れないくらい逆ギレしながらも、なんだかんだでパブる(頭が痛いので、いろいろパブってみた - pharmacist's record)のはやめれれませんね。やはり魅力的な情報源なのです。


さて今回はブログ記事をご紹介させていただきます。

syuichiao.hatenadiary.com

私のブログを読んで頂いている方はみなさんご存知ではないかと思うのですが、青島先生のブログです。
論文を読んでみたいけど、どう手をつけたらいいかわからないという方は是非読んでみてください。

まず、障壁となっているものはなんだろう?ということで、アンケートをとってらっしゃいます。

twitter.com

青島先生のツイッターをフォローしているけど、「興味がない」という方が20%もいらっしゃるんですね。
おそらくもっと幅広く薬剤師に対してアンケートをとったら、「興味がない」がダントツでトップなんでしょうね涙

英語の問題
統計の問題
時間の問題

私は最近ほとんど読めてないですが、その理由は時間ですね。ただ、英語を速読できれば時間の問題は解決できるので、英語が最大の問題かもしれません。
ただ、たくさん論文を読むと、統計の壁にぶつかることも多々あるので、結局、自分にとってはこれらはすべて壁として立ちはだかっております…。

私はこのブログを立ち上げてから2年あまりの間に、それなりに論文を読んできたつもりですが、完全に翻訳サイトに頼りきっていまして、まったく英単語すら覚えないままここまできてしまいました…。あれは失敗だった…。ひたすらコピペして翻訳サイトにぶちこんでましたからね。そりゃいつまでたっても英単語も頭に入らないし、英文の構成に慣れることもないわけです。

英単語はどれもわかっているのに、この文章、わけわからない、みたいなことないですか?
おそらく文章の構成を把握できてないんでしょうね。
ご紹介した青島先生のブログにあるとおり、まずは英文の骨格を意識しながら読むとわかりやすいですね。

「文章のコアとなる主語がどこにあるのかを見つけること、次にその主語に対応する動詞を見つけること」
「前置詞を含んだ節は必ず主語にはならない」
/青島先生より

なるほど!これだけでもスムーズにいけそうです!
詳細は先生のブログをお読みください!


統計の問題については、本当に難しいのですが、まずは論文を読んでみるというのはどういう感じなのかを体感するということで、、


薬剤師のための医学論文活用ガイド〜エビデンスを探して読んで行動するために必要なこと〜

薬剤師のための医学論文活用ガイド〜エビデンスを探して読んで行動するために必要なこと〜

この本を片手に、

twitcasting.tv
こちらを視聴することをおすすめします。

お堅い雰囲気ではなく(時折、鮮烈なダジャレが炸裂したりしますw)、楽しい抄読会なので、初心者の方でも入りやすいと思います。
難しい論文を扱うことも多いですが、年度の初めは、比較的初心者向けだったと記憶していますので、4月配信のものをおすすめします。


syuichiao.hatenadiary.com

論文の活用の仕方となると、さらに難しいですね。
本当に…。

やっぱり論文という一次情報にはあたらずに、ガイドラインだけ読むほうが効率的だし、推奨度まで書いてあったりして、自分で考えなくてもガイドラインがかわりに決断してくれるので楽だ、みたいな一面もあるでしょう。
自分もどちらかといえば楽をしたい人間ですし、ガイドラインでなにもかも事足りるならそれでいいわって思うんですけど、ガイドラインに載ってなかったらどうすんの?という問題が立ちはだかりますよね。

現場で調べ物をしたい!ってときはほんの数分しか時間的猶予はないと思います。
いかにはやく情報を得るかというと、やはり「検索」です。

ただ、医学的な情報は、グーグル先生の精度が格段に落ちます(グーグル大先生のせいではなく、どうでもよい情報が溢れていて、それが大勢の人に読まれているからです)
私の個人的なテクとしては、ググる場合には、プロしか使わないような略語を使います。

たとえば、
レボフロキサシンというワードは使わずにLVFXで検索します
プレドニゾロンはPSLですね。
そのほうが医療従事者のブログに辿り着きやすい気がします。

これだけで意外とすんなり良い情報がみつかることもありますね。

あとはやはり「パブる」しかないです。
www.ncbi.nlm.nih.gov

検索機能がいまいちよくわかってないのですが、よく使う方法はタイトル内検索でしょうか。

たとえば、タミフル®のRCTを検索したければ

"osertamivir"[title]and"randomized"[title]

とぶちこむと、この2つのワードがタイトルに含まれる文献があがってきます。

あれ!!!!?
ゼロ件????

あ、まちがえました。oseltamivirでした。。。

気を取り直して、再チャレンジすると、31件引っかかりました。

自分はこんな感じでパブッております

逆にこのワードは除外したいという場合は、not"○○"[title]
と付け加えれば、○○というワードがタイトルに入っている文献は除外されますのでこれも活用できますね。

タイトルではなく全文にしたければ[all]にかえればOKです

もっと細かい検索方法もあると思うのですが、いまいち使い方がわかっていないので誰かに教えてもらわなくては!と思っております(ひとまかせ)

pubmedには膨大な文献が収載されているので、どこを調べてもわからないようなことがあっさり見つかったりする(安息香酸ナトリウム??? - pharmacist's record)ので、やはり宝の山だと思います。あまり難しく考えず活用してみて欲しいです。

pubmedでうまく検索できない場合(とくにたくさんの文献がヒットしてしまうとき)、GoogleやYahooなどを利用し、英語で検索するのもおすすめです。
「○○(英語で)」「randomized」「Pubmed]と検索すると、意外とメジャーな良い論文がヒットします。

これは青島先生のパクりですが、「Pubmed」のかわりに「PMC]と打ち込めば、全文フリーの論文がヒットしますので、これもおすすめ。

最近、私は、こちらの検索のほうが良く活用してますね。

なにが良いかって、ちょっとくらいスペルを間違えても、勝手に修正して検索してくれるんですよ!
これはでかい!

こんな感じで、いろいろ論文を探してみるのもおもしろいですよ。
そして、論文の読み方は無料で視聴できる前述のJJ CLIPのツイキャスで気楽に勉強しましょう!